ハイヒールをやめると起きる5つの体の変化
可愛いピープトウを履きたい?6センチ背が高くなる?脚が綺麗に見える?外反母趾にも負けず靴ずれにも負けず、多くの女性がハイヒールを履いていますが、そろそろハイヒールを履くのをやめてみませんか?ここではハイヒールを履くのを止めると起きる体の変化をご紹介します。今履いているハイヒールを脱いだら、もう二度と履きたくないと思うのではないでしょうか。あるいは少なくとも、次に買おうと思っていた一足が豪華なディナーに化けるのではないでしょうか。
実はかえって脚が長くなる
普通ハイヒールを履くと脚が長く見えると思うでしょう。ところが、ハイヒールをやめたほうが実は脚が長くなるのです。アメリカの医学専門誌『The Journal of Applied Physiology(応用生理学ジャーナル) 』に掲載された2012年の研究によれば、いつもハイヒールを履く人は履かない人に比べて歩くときの歩幅が狭く(ハイヒールを履かないときでも)、またふくらはぎの筋肉が縮んでいることが分かりました。これは、ハイヒールを履くとつま先立ちで歩く形になるので、かかとが足首に近い位置になり、脚が自然な状態に伸びることが少なくなるからです。研究者たちは、縮んだふくらはぎを元に戻すには、ふくらはぎのストレッチをしたりフォームローラーを使ってふくらはぎをほぐすのが効果的ですが、何よりも初めから底の平らな靴を履くのが一番望ましいと、述べています。
腰の調子がよくなる
ハイヒールを履く理由のもう一つは、お尻が美しく見えるということかもしれません。「お尻が一見美しく見えるのは、骨盤を不自然に傾けているからです。この姿勢は背骨の腰のあたり(腰椎)とその部分を支える筋肉に大きい負荷をかけます。ハイヒールを履く女性の中には”脊椎すべり症”(脊椎が横にずれ神経を刺激する病気)になる人もいます。ハイヒールを履かなければ、背骨は生理的に本来の形に戻り、腰にかかる負担が減るので、あらゆる腰の痛みが和らぎます」(ニューヨーク氏カイロプラクター,『3 Weeks to a Better Back』著者 ・トッド・シネット氏)。
一時的にアキレス腱が痛くなる
「ハイヒールを履くと、ふくらはぎだけでなくアキレス腱も縮みます。もし急に底の平らな靴を履くようになると、足の位置が極端に言えば90度変わり、アキレス腱が伸びた状態になります。これが原因でアキレス腱が痛んだり、もしもともと足底筋膜炎(かかととつま先をつなぐ足裏の筋繊維の炎症)がある人はその痛みが増すことがあります。一般的には、数日から数週間でアキレス腱は元の長さに戻り、痛みも治まりますが、今まで特に長期間ハイヒールを履いていた人の場合は数ヶ月かかることもあります。いずれにしても、アキレス腱は好ましい状態になります」(ニューヨーク市レノックスヒル病院勤務 手足治療専門医・クリスタ・アーチャー氏)。
膝の痛みがなくなる
「ハイヒールを履くと、どんなにお尻を突き出して歩いたとしても、体の重心は本来の位置よりも前に出ます。この姿勢は、膝まわりの腱や靭帯に余計な負担がかかります」(アーチャー氏)。膝の痛みに悩んでいる方、その痛みの原因はランニングのせいではなく、ハイヒールのせいかもしれません。
バランスが改善する
いつもハイヒールを履いていると、たまたまハイヒールを履かないときでも、つまずいて転びやすくなります。2015年に大韓航空で研修中のフライトアテンダントを対象に行われた研究では、数年でも日常的にハイヒールを履いた人は、足首の左右の筋肉と前後の筋肉のバランスが悪く、足首が不安定なために体のバランスが非常に悪いことが分かりました。底の平らな靴を履くようになれば、足首まわりの筋肉は本来の形りに戻り、安定性やバランスがよくなると研究者は述べています。美しいポーズを決めることもずっと簡単になるでしょう。