長生きするための食事~長生きの秘訣とは?
世界でも長寿国と言われている日本ですが、健康で長生きするためには、食習慣に共通の特徴があるのをご存知でしょうか?ここでは、1937年から1972年の間、日本の村々を歩いて調べた近藤正二先生(東北大学名誉教授)の著書『日本の長寿村・短命村』に基づいた、健康で長寿の食習慣の特徴についてご紹介します。
野菜とたんぱく質のバランス
長寿の村では、野菜(特に人参・かぼちゃ・さつま芋・山芋)や、山菜、魚介類(特に小魚)や海藻、大豆料理や胡麻を多く食べ、米や肉をたくさん食べない、また高齢になってもよく働く、といった特徴があります。逆に短命の村では、ご飯や塩漬けの物、魚(特に大型魚の切り身)を多く食べて、野菜はあまり食べず、高齢になったらあまり働かないという特徴があります。
採れたての野菜をたくさん食べ、高齢になっても農作業などでよく動くことは、健康で長生きするための一つの秘訣と言えるでしょう。実際、女性の長寿が世界第一位の沖縄では、野菜を中心にして、大豆や魚を多く食べ、肉や乳製品や果物は少量だけ食べるという高齢の方が多くいます。
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野菜に含まれる酵素の役割
栄養素はもちろんですが、野菜に含まれている食物酵素は、身体の生命活動に不可欠です。食物酵素は、他の酵素とは違って体内ではつくることはできず、消化を促すと共に、体内の消化酵素の無駄遣いを抑えてくれます。
食事の最初に野菜を食べると、消化や吸収が良くなります。また、体内でつくられる消化酵素や代謝酵素が増えて代謝が上がり、痩せやすい体質になります。さらに、活性酸素を除去するSOD酵素が増えますので、老化を防ぎ若々しさを保つことができます。
ただし、酵素は加熱調理すると壊れてしまうので注意してください。逆に、冷蔵庫で冷やした生野菜も体を冷やし、酵素の働きが悪くなってしまいます。調理するなら48℃以下にするか、調理する前に冷蔵庫から出して常温に戻す、温ソースをかけるなど工夫してみてください。
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野菜に含まれるミネラルの役割
栄養素には、体内で他の栄養素からつくられるものとつくられないものがありますが、体内でつくられない栄養素の一つがミネラルです。ミネラルは体の5%を占めていて、骨や歯、血液、ビタミンやホルモン、体内酵素などをつくります。また、ミネラルが不足すると、動機や息切れ、体のだるさや無気力、集中力の低下やイライラ、筋肉硬直や多動性障害につながるとも言われています。
ミネラルは、必要量は少ないのですが、とても重要な働きをしますので、日頃の食事からしっかり摂り入れるよう心がけましょう。ミネラルは野菜に多く含まれていますが、野菜の他にも果物やナッツ、小魚や干しエビ、海藻類や大豆、胡麻などに含まれています。ただし、農薬や化学肥料が残留していたり、添加物が含まれている食品も多く、その場合せっかくミネラルを摂り入れてもあまり吸収できません。できるだけ自然な食品を選ぶようにしましょう。
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脳を活性化するギンコライド
ギンコライドとは、イチョウの葉エキスに含まれている香り成分で、中国やヨーロッパでは古くから医薬品として用いられています。様々な働きがありますが、脳循環の機能障害や、血栓ができて生じる血行障害を防ぎ、脳を活性化するのに役立つと言われています。また、血管を拡張して血流を良くしたり、活性酸素の発生を抑えて老化や病気を防ぐ働きもあります。
脳は体全体の約三分の一の血液を必要とし、酸素の消費量も多いため、血行を良くするギンコライドの作用は大きく影響します。酸素や栄養が十分に行き渡ると、記憶力や集中力が高まり、認知症の予防や改善に効果があります。ギンコライドは、イチョウの葉のお茶などで手軽に摂ることができます。
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脳を活性化するホスファチジルセリン
ホスファチジルセリンとは、人間の細胞膜を形成するリン脂質の一種です。細胞膜を作るだけでなく、特に脳の神経細胞を活性化して、神経回路や情報伝達、思考機能を効率を高めるため、記憶力や集中力、認識力などを改善します。ホスファチジルセリンが脳の神経細胞を活性化するということは、多くの動物実験や臨床実験で証明されています。
ホスファチジルセリンが最も多く含まれているのは大豆です。大豆は、醤油や味噌、納豆、豆腐など日本の食卓に大豆は欠かせない食材。是非積極的に食生活に取り入れてみてください。また、豚肉や鶏肉の内臓、さばやうなぎやマグロなどにも比較的多く含まれています。
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