あなたのシミはどのタイプ?それぞれの特徴とシミを消す方法
突然できたり広がってくるシミに悩んでいる人は多いと思います。シミとは、一般的には顔にできる茶色っぽいものをさすことが多いですが、医学的には種類がいくつかあります。正しい肌ケアをするために、自分がどのタイプのシミかを知っておきましょう。
目次
老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)
特徴・原因は?
「老人性色素斑」は、別名「日光性黒子」とも呼ばれ、シミの中で最も多いタイプです。特徴は、頬骨の高い位置にできやすいこと。丸い色素斑で、小さいものは数ミリ、大きいものであれば数十ミリのものができてしまいます。でき始めは薄い茶色をしていてほとんど目立ちませんが、徐々に濃くはっきりとしてきます。原因は主に日中に浴びている紫外線の影響です。
消す方法とは?
美白化粧品でケアします。ごく初期であれば色素斑の色も薄いため、効果を発揮しやすいでしょう。ただし、シミが定着してしまうと皮膚自体が変化してしまい、化粧品では消すことができません。輪郭がはっきりするほど濃くなってしまったシミは、レーザー治療が必要になります。
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
特徴・原因は?
色素斑は、何年も経つと隆起してくることがあります。イボのように盛り上がって表面がボツボツしているものを「脂漏性角化症」と呼びます。顔にもできますが、手の甲にできるものはこの種類が多いです。
消す方法とは?
脂漏性角化症の場合、残念ながら美白化粧品では効果がありません。皮膚の形態そのものが変化してしまっているからです。有効な治療法としてレーザー治療があります。また、液体窒素を使った凍結療法でも消せることがあります。
雀卵斑(じゃくらんはん)
特徴・原因は?
「雀卵斑」は、別名「ソバカス」とも呼ばれますが、厳密には遺伝的なもののみを指します。10代の頃からでき始めることが多く、鼻の上などに小さい茶色のシミがたくさんでき、ひとつひとつのシミをよく見ると、丸というよりは三角や四角の形になっています。白人に多いですが、日本人でも色白の人に比較的できやすいです。
消す方法とは?
理論上では、美白化粧品の効果があると言われています。ただし実際には、遺伝的要素が強過ぎるため、薄くなることはあまり期待できないようです。ソバカスを綺麗に消す方法としてはやはりレーザー治療になりますすが、再発の可能性もあります。
炎症性色素沈着(えんしょうせいしきそちんちゃく)
特徴とは?
ニキビ跡や傷跡などが治った後にできる茶色いシミのことを言います。またムダ毛を毛抜きで繰り返し抜いていると、毛穴の周りが炎症を起こして黒くなって跡が残りますが、これも炎症性色素沈着です。他にも腕や足など虫に刺された跡が残ってしまったものもこのタイプです。
消す方法とは?
美白成分が効きます。特に、ビタミンC誘導体を配合しているものがオススメです。そのままにしていても消えることがありますが、消えるまで数年かかることがあり、その間に紫外線などを浴びて日焼けすると消えにくくなります。速効性がある治療法としてはピーリングが挙げられます。
肝斑(かんぱん)
特徴・原因は?
「肝斑」には、茶色や灰色などさまざまな色があります。頬骨のあたりに左右対称にできることが多いですが、鼻の下や頬に出ることもあります。多くの場合、原因は女性ホルモンのバランスの乱れで、妊娠中や更年期の人に多く見られます。
消す方法とは?
美白成分が含まれている化粧品が効果を発揮します。また、美白化粧品・ピーリング・内服薬を併用することによって、より早い効果を期待できます。内服薬としては、特にトラネキサム酸が効果的で、数ヶ月服用することで薄くなることが多いと言われています。また、漢方薬が効くこともあります。逆に、不向きなのはレーザー治療です。
花弁状色素斑(かべんじょうしきそはん)
特徴・原因は?
「花弁状色素斑」は、肩から背中にできることが多い小さなシミのことです。夏の季節に海水浴などで急に日焼けした時にできてしまいます。シミの形が丸ではなくて花弁のような形になっていることからこのように呼ばれています。
消す方法とは?
確実な治療法はレーザー治療です。美白化粧品ではほとんど効果がありません。それ以外の治療法で消すことは難しいようです。
美白化粧品でお手入れするときのポイントとは?
美白化粧品を一年中使う
美白ケアのポイントは、まずはシミをつくらないよう予防に専念するということ。私たちの肌は毎日紫外線を浴びているため、肌内部のメラニンは一年中活動しています。一度できてしまったシミを消すのは、時間も手間もかかり大変です。一度使うと決めた美白化粧品は、一年中欠かさず使い続けましょう。そのためには、無理のない価格のもので、本当に使いやすいと思えるものを選ぶことも大事です。
パウダーファンデーションを重ねる
シミを防ぐためには日焼けを予防することも大事です。しかし日焼け止め化粧品を塗っただけでは、塗る量の少なさや塗りムラ、化粧崩れによってシミを防げないこともあります。そこで、よりしっかりシミを防ぐために、日焼け止め化粧品にパウダーファンデーションを重ねて使いましょう。ファデーションの粉体には、紫外線をはね返す「紫外線散乱剤(紫外線反射材)」と同じような効果があります。
ピーリングをする
「ピーリング」とは、古い角質を取り除き、肌のターンオーバー(新陳代謝)を活性化させること。できてしまったメラニン色素がスムーズに排出されるよう促す効果があります。通常は、メラニン色素はターンオーバーのサイクルで排泄されますが、加齢とともにターンオーバーのサイクルは遅くなりますし、全てを排泄することが難しくなっていきます。またピーリングでは古くなった余分な角質も取れるため、美白成分が浸透しやすくなるという効果もあります。ただし、ピーリングは肌にダメージを与えますので、ピーリング後のスキンケアは特に念入りに。またピーリングのやりすぎは禁物です。