玄米ダイエットの効果とそのコツ
「玄米は体によい」。誰しも何となく分かっていると思いますが、何がどう体によいか詳しくは分かっていない人が多いのではないでしょうか?あるいは「硬い」「食べにくい」「まずい」などという先入観で食べず嫌いしている人もいるのではないかと思います。
生活習慣病やアレルギーが蔓延する近年、日本の伝統食である玄米は、その豊富な栄養価が、健康・ダイエット・美容などさまざまな側面から見直されています。食事は身体の基盤作り。ここでは玄米の効能と玄米を美味しく食べてダイエットするコツについてご紹介します。
玄米は生きているお米
精米された白米と玄米をそれぞれ約一週間、水に浸しておくとどうなるかご存知でしょうか?白米は腐ってカビが生えますが、玄米は胚芽の部分から芽が出て発芽します。生きているお米の生命力はすごいですね。こんな生命力のある玄米が体内に吸収されると体が健康になるのも納得です。玄米食には、新陳代謝を高めたり、ホルモン分泌を促したり、細胞を活性化したり、エネルギー生成力を高めたりする効果があります。
玄米の栄養バランスは理想的
白米と玄米の栄養素には大きな違いがあります。お米100gに含まれる白米と玄米のエネルギーはほぼ同じですが、タンパク質や脂質、食物繊維や葉酸、カルシウムやマグネシウム、ビタミンB1やB2、ナイアシンや亜鉛、鉄などの栄養素は全て、玄米の方に多く含まれています。特に食物繊維は白米の約6倍もあります。
玄米のぬか層の秘密
玄米には、胚乳の周囲に糊粉層・種皮・果皮から成るぬか層や胚芽が付いています。様々な栄養素はこのぬか層や胚芽に含まれているため、精米によってぬか層や胚芽を取り除いてしまう白米は、この栄養素全てが削ぎ落されてしまっているのです。
ぬか層には歯ごたえがありますので、自然と噛む回数が増えます。よく噛むことにより唾液の分泌を促し、お米の甘みが増して美味しくなります。また噛む回数が増えると満腹感が増し、食べ過ぎないためダイエットにつながります。加えて、顎や歯の成長を促したり、脳を刺激したり臓器の働きを良くしてくれます。
玄米のイメージは誤解が多い
玄米は硬くて消化が悪いと思っていませんか?玄米を硬くしているのはぬか層ですが、これは炊く水の量を増やしたり、水につける時間を長くしたり、炊き方を変えることにより、ふっくらと柔らかくなります。また、玄米は水加減が難しいとか、時間がかかるので面倒だと思われがちですが、実際に炊いてみると簡単です。何度か炊いてみれば、自分の好みの柔らかさを身につけることができるでしょう。
玄米の美味しい炊き方
まず、ざるに擦り付けるようにして、玄米の表面を傷つけるつもりで3〜4回繰り返し洗います。乾燥している玄米は最初の水を最も吸収しますので、1回目は綺麗な水で洗いましょう。圧力鍋の場合はつけ置きなしで大丈夫です。電気炊飯器や土鍋の場合は、一晩(約8時間)程つけておくと柔らかい仕上がりになります。
また、玄米はカリウムによって少々苦味が感じられることがありますが、ナトリウムが含まれている塩を一緒に入れて炊くことで美味しくなります。玄米3合に対して自然塩ひとつまみ程度が適量です。
水加減は、圧力鍋の場合玄米量の1.3倍です(玄米1合の場合、1合180cc×1.3=水234cc)。電気炊飯器や土鍋の場合はものによって異なるので説明書を参考にしたほうがよいですが、一般的には玄米量の1.5倍(玄米1合の場合、1合180cc×1.5=水270cc)前後ということが多いようです。
簡単&美味しい玄米レシピ
炊きたての玄米ご飯に混ぜるだけで美味しい逸品になるレシピをご紹介します。
- 「梅と枝豆の混ぜごはん」:種を取り出した梅肉と、塩茹でした枝豆、すりゴマを一緒に入れて玄米ご飯混ぜる
- 「ちりめん高菜混ぜごはん」:ごま油で炒めたちりめんと、細かく刻んだ高菜漬けをしょう油で味付けして、すりゴマを入れて玄米ご飯に混ぜる
- 「バランス混ぜご飯」:冷蔵庫の残り野菜をごま油で炒めて、しょう油やみりん、だし汁で煮て、炊きたての玄米ご飯に混ぜる。
- 「焼きおにぎり」:おにぎりにした玄米ご飯に、みそ・みりん・すりゴマを塗ってトースターで焼き、刻んだ小ネギをのせていただく