血管年齢が高くなる9つの原因
「人は血管から老いる」と言われるほど、血管の健康はとても大切です。血管は人間が生きていくために必要な栄養と酸素を運ぶパイプラインとして、全身を巡っています。血管が硬くなったり、中が狭くなって血液の流れが悪くなったりすると、全身に影響が及び、悪くすると命の危険もあります。ここでは、血管年齢が高くなる原因についてご紹介します。
血管年齢が高くなる9つの原因
以下が血管が傷みやすくなる、ひいては血管年齢が高くなる9つの原因です。
- コレステロールの摂り過ぎ
- コレステロール不足
- 肥満
- 喫煙
- ストレス
- 塩分の摂り過ぎ
- 高血圧
- 糖尿病
- 運動不足
血管年齢が高くなる主な原因~コレステロールの摂り過ぎ
上の9つの原因の中で、大きな原因として挙げられるのがコレステロールの摂り過ぎです。
例えば、血管に関する病気として有名なものに「動脈硬化」があります。動脈硬化とは一般に、動脈の内側にコレステロールや血栓がたまって血管が狭くなり、血流が悪くなった状態を言います。
そもそもコレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)がありますが、悪玉コレステロールが活性酸素と結びつくと酸化LDLコレステロールになります。活性酸素が生じる原因には、喫煙、過度の飲酒、ストレス、老化などがあります。
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厄介なことに、酸化LDLコレステロールは血管の壁に入り込んでプラーク(コブのようなもの)を作る性質があり、そのために血管が狭くなります。これが動脈硬化の直接的な原因です。そのプラークが何らかの刺激で破れるとかさぶたができて、いわゆる血栓に変化します。
つまり、摂取する悪玉コレステロールの量が少なければ、当然プラークや血栓もできにくく、血管年齢を若く保つことができると言えるでしょう。
血管年齢が高くなる主な原因~コレステロール不足
とは言え、逆にコレステロールが少なすぎても血管は傷んでしまいます。コレステロールが不足すると、血管壁がもろくなり、血管が切れやくなってしまうのです。
特に影響が出るのが「細動脈」と呼ばれる細い血管で、「細動脈硬化」や「細動脈壊死」を招く恐れがあります。「細動脈硬化」とは、血管壁がガラスのような弾力性がない状態になるもので、「細動脈壊死」はもろくなった血管壁が壊死して破れ出血してしまうものです。
細動脈に関する問題は、特に高齢者や高血圧の人に起きやすいため、十分注意する必要があります。また、ダイエットや菜食主義などで極端に摂取カロリーが少ない人もコレステロールは不足しがちです。日頃から良質な油を摂るよう心がけましょう。
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血管年齢が高くなる主な原因~〜塩分の摂り過ぎ
血管を傷める主な原因としてコレステロールについてご紹介してきましたが、コレステロールに関する原因を除くと、血管を傷めてしまう一番の原因は塩分です。
塩分の摂り過ぎが高血圧を招くことはよく知られています。塩分に含まれるナトリウムは本来細胞の外にありますが、塩分を摂り過ぎるとナトリウムも多くなって細胞内に入り込んできます。すると、ナトリウムを外に出してカリウムを細胞内に取り込もうとする機能が働きます。
しかし、高血圧の遺伝因子を持つ方はこの働きが悪く、ナトリウムとカリウムを十分に入れ替えることができません。そうなると、カリウムの代わりにカルシウムが細胞内に入ってしまうという現象が起きます。このときにカルシウムが血管を収縮させる性質があるため、血圧が上がってしまうのです。
また、血管壁の食塩含有量が増えると血管が収縮しやすくなります。さらには、ナトリウムが腎臓から排泄される時、腎臓にも負担がかかることも血圧上昇の一因となります。このように、塩分の摂りすぎはさまざまな形で血圧上昇を招き、その結果血管を痛めることにつながるのです。
一日の塩分摂取目標は5gとされています。これはかなりの薄味なので、時間をかけて少しずつ減らして味に慣れていくのがよいでしょう。塩分を減らしながらも満足感のある味に仕上げるためには、昆布や鰹節などの出汁をしっかりとったり、酢やレモンなどの酸味を活用したりするのがオススメです。
まとめ
血管年齢を高くする原因として主にコレステロールと塩分について述べてきましたが、最初にご紹介したように、他にもさまざまな原因があります。
例えば「肥満」は血管に悪影響があるだけでなく、万病の元とも言われています。特に、体脂肪率が高い人や内臓脂肪が多い人は注意しましょう。「糖尿病」や「高血圧」などは体質的に遺伝している場合もあります。身内に該当者がいる場合は定期検診でのチェックを忘れないようにしましょう。また「ストレス」も思っている以上に体にとって負担になります。リラックスする時間をもって趣味やスポーツを楽しみましょう。
これらの原因は重なれば重なるほど血管は傷みやすくなります。血管が傷んでいくとき自覚症状はありません。心当たりのある原因が多い人は十分気を付けてください。
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