本当に痩せる?NHKで紹介された「計るだけダイエット」のやり方
健康的に痩せるためには、ただ体重を落とすのではなく、皮下脂肪や内臓脂肪をゆっくり落とすのが効果的です。そのために有効なのが「計るだけダイエット」。大分大学医学部で肥満治療法として考案されたもので、医療現場でも実際に肥満治療としても使用されています。ここでは、その「計るだけダイエット」をより分かりやすく一般的にアレンジした方法をご紹介します。
計るだけダイエットの方法とは?
まず毎日2回、起床時の排便後と夕食直後に、体重計に乗って体重を計ります。次に、計った体重をグラフに記入していきます。毎日の体重の増減をチェックすることで太る原因が分かるので、無意識のうちに食事の量をコントロールするようになりますう。ただし、急激に体重を落とすことはしないように注意してください。1日50g~100gの減量を目標とし、リバウンドしないよう、健康を保ちながら無理なく体重を落とすことを心がけます。
人間の脳は目とつながっており、見ることは考えることと深い関係があります。「計るだけダイエット」はその脳のメカニズムを利用しています。毎日体重を計ることによって、微妙な体重の増減に敏感になり、体重が減ればその喜びはより大きくなるでしょう。そのためにも、体重計は50~100g単位で計れるデジタルタイプのものを使用し、きっちり記録することをおすすめします。
参考:簡単に体重記録ができる無料のスマホアプリ「RecStyle」
計るだけダイエットのメリットとは?
必要なものは体重計とグラフだけですので、運動器具やダイエット食品などの購入にお金がかかりません。いつでもどこでも誰でも始めることができます。また、ノルマや制限がありませんので、ストレスも溜まりにくいでしょう。
また、太らないために食べる量を減らしても、高カロリーの食事や外食などが多いとカロリーオーバーで体重が増えてしまいますが、食べる量ではなく体重の増減を目で確認できるので、太る原因を見逃しません。
そして最大のメリットは、お腹まわりの内臓脂肪から減り、次第に皮下脂肪が減ってくることです。特に、男性の場合はウエストからスッキリし始めます。ズボンのボタンが留めやすくなったり、鏡でチェックすると以前より細くなっているのを確認できて、減量の効果を実感しやすいでしょう。
リバウンドしないためには?
人間の脂肪細胞からは「レプチン」というホルモンが分泌されています。レプチンは「脳内やせ薬」とも呼ばれており、血液を通して脳に届き、基礎代謝を上げたり、食欲を抑えたりする働きがあります。このような脳の化学反応は、適量のレプチンが分泌される時にしか発揮されないということに注意してください。例えば、過激なダイエットをしたり、逆にリバウンドなどによって食欲のコントロールがきかない時は、レプチンの分泌が激減します。その意味でも、急激な減量は避けるべきです。無理のない緩やかなダイエットをすることで、レプチンの分泌も適量を維持することができ、リバウンドも避けられます。
甘いものや油っこいものを食べたくなったら?
人間は、楽しいこと・気持ちいいことをしたときに「βーエンドルフィン」という脳内麻薬が分泌されます。βーエンドルフィン自体は心と体に良い影響を与える側面もありますが、その反面依存症を引き起こす恐れも孕んでいます。例えば、βーエンドルフィンは油ものや甘いものを食べた時に多く分泌されるので、ダイエット中の方は十分注意が必要です。
そこで、甘いものや油っこいものを食べたくなったら、他の方法でβーエンドルフィンを分泌させましょう。食べ物であれば、ノンオイルドレッシングなどのうまみ成分です。また、体重が減った時に記入した右下がりのグラフを見ることによっても、βーエンドルフィンが分泌され、食べたい欲求をコントロールできます。
食べ過ぎを防ぐには?
毎食の前菜に寒天料理を取り入れましょう。ところてんなどのテングサやオゴノリといった海藻150g程を、毎食の食事の最初に食べます。寒天はほとんどカロリーがなく、また含まれている豊富な食物繊維が水分を吸収すると誇張しますので、少量で満足感があり、食べ過ぎを防ぎます。また、胃や小腸では消化されず、大腸まで届きますので、便秘の解消にも役立ちます。血糖値やコレステロールを改善することも明らかになってきており、医学会で推奨されている食材です。
諦めないで続けるには?
毎日朝晩(起床時の排便後と夕食直後)の体重チェックが難しい時は、計るときの条件を毎日一定にすれば問題ありません。例えば、外食が多く夕食直後に体重を計ることが難しい方は、毎日寝る直前の体重をチェックしましょう。
また、体重の計り忘れを防止するために、毎日目に付きやすい場所に体重計を置いたり、グラフを貼ったりするのもおすすめです。もし忘れたとしても、気付いた時には必ず計って、継続するようにしましょう。グラフが横ばいになる停滞期がきても心配はいりません。停滞期は、人間が飢えから体を守る自然のメカニズムですし、約1〜2週間後にはたていて体重は再び減り始めます。
たまには食事を食べ過ぎることもあるかもしれませんが、次からの食事で気を付けましょう。特に、就寝までの時間が短い夕食は少なめにして、摂取カロリーの蓄積を少なくするように心がけてください。また、より早く痩せるためには、ウォーキングなどの運動を取り入れることも有効です。
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