本当に健康的なナッツとは?~「完全無欠ダイエット」のナッツ・豆類リスト
「ナッツ」というと健康食品のイメージを持つ人が多いと思います。たしかに、ビタミンBやE、カリウムやマグネシウム、リンなどの各種ミネラル、抗酸化物質などが豊富ですが、一方で
- カビ毒などの毒素のリスクが高い
- 酸化しやすい
- 炎症性のオメガ6脂肪酸が高濃度
などの問題があり、『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』で提唱されている「完全無欠ダイエット」では、ココナッツを除いて、概ね「やや注意」の食品とされています。
ここでは主なナッツについての「完全無欠」度の表と、筆者の見解を紹介します。
完全無欠ダイエットのナッツ・豆類
食品名 | |
---|---|
▲完全無欠 ハイリスク▼ | ココナッツ |
アーモンド、カシューナッツ、栗、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、クルミ | |
ピスタチオ、松の実、発芽豆、ブラジルナッツ、ヒヨコ豆、ほとんどの豆類(乾燥豆やレンズ豆)、ピーナッツ、チアシード | |
大豆、ジャイアントコーン |
完全無欠なナッツ・豆類
ココナッツ
ココナッツは植物性のクリーンな飽和脂肪酸と中鎖脂肪酸の数少ない供給源。抗炎症性、抗アレルギー性があり、体脂肪の燃焼を助ける、認知パフォーマンスを高めるなどさまざまな効能がある。ただし、細切れのココナッツには危険な種類のカビ毒がついていることあるので要注意。カット製品を買う場合は、大き目にカットされて甘味が加えられていない、良質なものを選ぶように。
やや注意なナッツ・豆類
生アーモンド
アーモンドは、ビタミンE、植物ステロール、抗酸化物質が豊富だが、比較的糖質が高く、多価不飽和脂肪酸やフィチン酸を多く含んでいる。総合的なお勧め度はまずまず。
カシューナッツ
カシューナッツは、外皮を取り除く過程で必ずボイルするため、多くの商品がカビ毒に汚染されている。また、高ヒスタミン食品でもある。袋に密封された新鮮なものを選ぶように。
ヘーゼルナッツ
多価不飽和脂肪酸を摂り過ぎないよう、生のものを少量食べるのがよい。また、エジプト産は発がん性のあるカビ毒の恐れが高いため、アメリカ産やヨーロッパ産のほうがおすすめ。
マカダミアナッツ
今のところカビ毒の報告がほとんどないのはよいが、腐りやすいことが問題。なるべく冷蔵品を買い、冷蔵庫で保存するように。
ピーカンナッツ
空気中の湿気を吸収してカビをはやすので、丸ごとの実を買って密封して冷蔵または冷凍するのがよい。保存状態がきわめて重要。
クルミ
ヒスタミン濃度が高い。また、カビ毒汚染の危険性が高いので、自分でクルミの殻をむくのがおすすめ。
栗
栗(chestnut)は木の実なのでナッツ類に分類される。ほとんどのナッツはカビ毒など反栄養素が多いのが問題だが、栗の場合は糖質の塊であることが問題。
ピスタチオ
栄養が豊富で美味しいが、カビ毒汚染が非常に多いナッツ。食べ過ぎは禁物。
ブラジルナッツ
リノール酸が多いため腐りやすく、カビ毒汚染が非常に多い。EUでは輸入の質量に厳しい基準を設けている。
ハイリスクなナッツ・豆類
ピーナッツ
ピーナッツに含まれるレクチンは、全ての人に炎症反応を生じさせ、重篤なアレルギー症状をもたらす恐れもある。腸障害がおこる可能性もあり、ヒスタミン濃度も高い。