やしろ優のダイエット失敗に学ぶ「やってはいけないダイエット」とは?
2016年2月9日(火)にNHK Eテレ1で放送された「オトナヘノベル『めざせ美ボディー ダイエット大作戦』」で、やしろ優やその他芸能人がダイエットについて語っていました。非常にためになる内容でしたが、やや説明が不足しているとところもありましたので、補足しつつ、その内容をご紹介したいと思います。
【関連記事】
Part2:ダイエット常識非常識~食べ方で痩せ方に差がつく!
Part3:簡単ダイエット弁当の法則~弁当のカロリーと栄養バランスの目安
Part4:響・長友に学ぶ~「部活やめたら太った」人がダイエットする方法とは?
▲今回のゲストは、芦田愛菜や倖田來未のものまねでお馴染みのお笑いタレント、やしろ優。今まで数々のダイエットに挑戦してはリバウンドしてきたとのこと。
▲お笑い芸人・響(ひびき)の長友。太り過ぎでかかりつけの医師から注意を受けているそうです。
▲レプロエンタテインメント所属の女優で現役女子高生の北村優衣。「ダイエット中」とのことですが、話を聞いていると、食事には気をつけている、という程度のことのようです。
▲そして、ダイエットについてアドバイスするのは、お笑い芸人のこじまよしお。筋トレマニアなのは有名ですが、ダイエットインストラクターの資格を持っているそうです。
やしろ優のダイエット遍歴
▲話はまずやしろ優のダイエット遍歴についてから始まります。小学校6年生のときの体重は55kgということで、これはかなり大き目ですよね。この頃、クラスの男子に身体測定の結果を見られ、「え?55キロもあんの?俺、やしろと同じなんだけど!」とからかわれたそうです(笑)
▲その後も体重は増え続け、高校1年生のときはなんと70kg!
本人曰く、その主な原因は食生活。昼の食事を自分で買うようになり、カップ焼きそばにおにぎりを入れるなどという、炭水化物まみれの生活を送っていたそうです。響の長友はその話に多いに共感していました(笑) 関西にも「お好み焼き定食」とかありますよね。管理人には信じられませんが…
▲また寿司も大好きで、土日は必ず寿司というくらいかなり頻繁に食べていたとのこと。こじまよしおは「お寿司は酢飯に砂糖が使われているので、普通のご飯に比べてカロリーも高いんですよ」とアドバイスしていました。これは正しい。
つけ加えると、寿司やおにぎりは握られて米の密度が高くなるので、知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうという問題もありますね。北村優衣は、「私も寿司は大好きでよく食べるんですけど、お米は半分の半分くらいにして食べてます」と言っていました。この努力は素晴らしいですね~!
ちなみに寿司がダイエットで危険な食べ物であることは当サイトでもご紹介しています。
【関連記事】一見ヘルシーだけど食べ過ぎ禁物の危険な炭水化物食品6選
▲そして、やしろ優は高校2年生のときに、学校の先生を好きになったことがきっかけで人生初めてのダイエットをしたそうです。体重は70kgから63kgに7kg減。このときの詳しいダイエットの方法ついては触れられていませんでした。
しかし、その学校の先生には告白したもののフラれたとのことで、それがきっかけでリバウンドしたそうです(※増えた体重は不明)。ありがちな話ですね~
▲短大時代には、ウォーキングを取り入れ、またダイエットを開始。体重は58kgにまでなり、人生最大のモテ期を迎えたそうです。運動をしたのはよいことですね。
▲しかし、20歳で芸能界に入るとまたリバウンド。最高で80kgにまでなってしまったそうですが、この体重に行きつくまでには、以下のようなさまざまなダイエットを体験してきたそうです。
- りんごダイエット(⇒3日でやめた)
- DVDでエクササイズ(⇒膝が痛くなってやめた)
- お腹周りにラップを巻く(⇒痒くなるだけ)
- グレープフルーツダイエット(⇒1週間で3kg痩せたが、その結果に安心して食べ過ぎ、結果リバウンド)
エクササイズをしっかりできればよかったんですけどね~。その他はどれもやってはいけないダイエットの典型例と言ってもよいでしょう。まあ、とにかく何度もダイエットしてはリバウンドを繰り返してきたことがよく分かります。
また、炭水化物を抜くダイエット(糖質制限ダイエット)をしたこともあるそうですが、「どうしてもご褒美に食べちゃうんですよね~」と言っていました。
▲ここで、こじまよしおからちょっとおかしな発言が飛び出します。
「炭水化物を抜いたりするダイエットの仕方だと、筋肉からどんどん減っていくんですよ。脂肪って、人間、残しておきたいですから、優先順位的に、筋肉のほうがいらないから筋肉を削っていくんですよ。代謝を減らすために」
この発言には、正しいところもありますが、2つの問題があります。
1つは、糖質制限ダイエットを否定しているように聞こえるということ。糖質制限は科学的に証明された有効なダイエット方法です。きっと、こじまよしおが言いたかったことは、
「炭水化物を極端に抜いたりするダイエットの仕方だと…」
または
「食事制限だけで痩せようとするダイエットの仕方だと…」
だったと信じたいです。
もう1つの問題は、「筋肉から」の部分。たしかに、体が餓えを感じたときに、必要なものは脂肪で、要らないものは筋肉であるのは事実ですが、「筋肉が先に落ちる」わけではありません。正しくは「脂肪も落ちますが、筋肉も一緒に落ちていく」です。よって、こじまよしおは、
「食事制限だけで痩せようとするダイエットの仕方だと、脂肪だけでなく、筋肉も落ちていくんですよ。脂肪って、人間、残しておきたいですから、優先順位的には、筋肉のほうが要らないから、筋肉を削って代謝を減らして、脂肪をあまり燃やさないようになっていくんですよ」
と言うべきでした。
たしかに、「筋肉が落ちる」ということについては、炭水化物を抜くダイエット(糖質制限ダイエット)でも完全に避けることは難しいです。ただし、糖質制限ダイエットでは通常、炭水化物を減らす代わりにたんぱく質を多めに摂るので、それ以外の食事制限のダイエットに比べると、むしろ筋肉は落ちにくいです。
こじまよしおはダイエットの知識はそれなりにあるようですが、言葉足らずでしたね。それに糖質制限ダイエットについてはちょっと知識不足のようです。
ちなみに、どのくらいの割合で筋肉が落ちるか?ということについて番組では触れられていませんでしたが、管理人が把握しているところでは、「筋肉25%(脂肪75%)説」(関連記事)と「筋肉70%(脂肪30%)説」(関連記事)があります。
やしろ優の場合は、ほとんど無理な食事制限だけでダイエットしていたようなので、かなり筋肉が落ちてしまったことが想像できます。そして一方、(このことは番組では触れられていませんでしたが、)リバウンドするときには脂肪だけが増えます。つまり、「ダイエット⇒リバウンド⇒ダイエット⇒…」を繰り返すと、そのたびに筋肉が落ちて脂肪が増えていきます。その結果、ますます痩せにくい体になっていくのです。
まとめ
ここまでのところをまとめると
▲筋肉が落ちると代謝が落ちます。そして代謝が落ちるということは、脂肪があまり燃焼されなくなるということを意味します。つまり、ダイエットでは、いかに筋肉を落とさないかということが大事なポイントになってきます。
▲ではどうしたら筋肉を落とさないで済むのでしょうか?一つは極端な食事制限をしないということ。極端な食事制限をすると、脳が「飢餓状態!」と判断します。飢餓状態になると、体は脂肪という大事なエネルギーをあまり燃焼しなくなると共に、筋肉を削ってエネルギーに変えていってしまいます。
つけ加えると、すでに述べたように、どうしても食事だけで痩せようとすると筋肉が減ってしまうので、筋肉を維持するために筋トレをするのが望ましいです。
▲体重を落とすペースとしては、「1ヶ月に1kg」が目安です(※これは管理人が17kgダイエットしたペースともだいたい一致します)。これは、脳に飢餓状態と判断させないのもありますし、反動で過食に走ってしまうのを防ぐという意味もあります。
長くなったので、記事を分けてご紹介します。
【関連記事】
Part1:やしろ優のダイエット失敗に学ぶ「やってはいけないダイエット」とは?
Part2:ダイエット常識非常識~食べ方で痩せ方に差がつく!
Part3:簡単ダイエット弁当の法則~弁当のカロリーと栄養バランスの目安
Part4:響・長友に学ぶ~「部活やめたら太った」人がダイエットする方法とは?