厚生労働省が定める一日の野菜摂取量350gを無理なく摂る方法
厚生労働省は、「1日に350gの野菜を摂りなさい」と定めています。「なぜその量?」と疑問に思う方もいると思いますが、これは1日に必要なカリウム、ビタミンC、食物繊維を野菜に換算した数値で、ちゃんと意味があるようです。
しかし、日本人の平均野菜摂取量は一日286.5gということで、約70g不足しています。野菜を食べることには栄養素のメリットがあるはもちろんですが、今まで野菜が足りていなかった人がきちんと1日350gの野菜を食べれば、その分糖質や脂質を抑えられる可能性が高く、大きなダイエット効果も期待できます。
ここでは、その350gという量の野菜を無理なく摂るためのコツをご紹介します。
野菜100gの目安
- キャベツ
- 2枚
- サニーレタス
- 5枚
- 玉ねぎ
- 1/2個
- キュウリ
- 1本
- ブロッコリー
- 1/3個
- ミニトマト
- 10個
- サラダ菜
- 2枚
- ミニキャロット
- 6本
- 白菜
- 1枚
- ホウレン草
- 2.5株
いかがでしょうか?おそらく、そんなに大した量ではないという感覚を持つ方が多いと思います。一度に350gとなると大変ですが、このように、一回に無理のない量を毎食食べるようにするのが大きなコツと言えそうです。
朝80g:昼120g:夜:150gのすすめ
前に述べた通り、現代の日本人は、平均野菜摂取量が一日当たり約70g不足しています。おそらくこの大きな原因は、朝食の欠食にあります。自分のことを考えてみてください。朝食で野菜を食べていますか?朝食を抜かなければ、350gをクリアすることはそんなに難しくありません。
とは言え、朝から食欲モリモリというわけにはいかないでしょう。そこで、朝食での野菜補給は、1日のうちでも最小限でもやむをえません。目標値は80gです。80gなら、小さめのトマト1個分、小松菜のおひたしの小鉢、きゅうり1本でクリアできます。最初は手軽な生野菜、慣れてきたら重量が稼げる根菜やブロッコリーやカリフラワーを温野菜サラダでいただきましょう。
350gに入れてよいものダメなもの
「1日に350gの野菜を食べましょう」と言いますが、そもそも今食べているものがその「野菜」に当てはまるか自信を持って答えられるでしょうか?これはかなり分かりづらいので十分ご注意ください!
350gに入れてよいもの
- きのこ類(厳密には菌類ですが、食物繊維が豊富なので350に換算可)
- 海藻(ワカメ、昆布、モズクなどミネラル豊富で低カロリーの海藻類は「その他の野菜」
- 豆類(インゲンやエンドウ豆など)
350gに入れてはダメなもの
- 豆類(大豆系はたんぱく質、レンズ豆や小豆、キドニービーンズは糖質)
- 果物(果物は野菜とは別物です。ただし、野菜とは別に1日200g摂ることが推奨されています)
スムージーを飲む際は要注意
まとまった量の野菜を摂るのに良い方法の一つがスムージー。しかし、実はこれには注意が必要です。まず、野菜の繊維を細かく粉砕することで、ビタミンCがどんどん流れ出てしまいます。さらに、時間を置くことで、野菜の酸化防止剤として、ビタミンCがまたどんどん消費されてしまうのです。
そこで、スムージーを飲むなら、作ったらすぐに飲むのが鉄則です。持ち歩いて飲むことはほとんど意味がないといってもよいでしょう。
おすすめのスムージーの作り方としては、数滴レモン汁を加えること。レモンに含まれるビタミンCが酸化防止剤となり、野菜のビタミンCの消失率が低くなるからです。また、ジューサーではなく、ミキサーで作るのがよいでしょう。その理由は、ジューサーを使うと、せっかくの食物繊維が取り除かれてしまうからです。
まるごと野菜の使い切りテクニック
ブロッコリー=300g
1株まとめて茹でてしまいましょう。軸も硬い部分は皮をむけば、余すことなく茹でて美味しく食べることができます。50ccくらいの水で蒸し茹でにして冷蔵保存するのがおすすめです。
ニンジン=150g
千切りにして、軽く塩を振ってビニール袋に入れましょう。空気を抜くようにして、口をしっかり縛り冷蔵保存します。
ホウレン草=200g
1束まとめて茹でてしまいましょう。余った分は適当な大きさに切ってコンテナなどに入れ、冷蔵または冷凍保存できます。
キャベツ=1200g
4分割か8分割にして、ひとつずつ袋に入れます。または千切りにして、軽く塩を振って、空気を抜いてビニール袋に入れて冷蔵保存します。