元気な体になるために!知っておきたいお酢の5つの効能
古代ギリシャ時代、医薬品としても使われていたお酢。実際、当時のローマ兵はハチミツと酢を混ぜて「疲労回復ドリンク」として飲んでいたそうです。日本でも古くから使われており、栄養バランスが乱れがちな現代人の健康にも大いに役立ちます。
お酢に含まれている栄養は、酸っぱさを感じる酢酸の他、約60種類以上の有機酸をはじめ、リン酸やカリウム、塩化ナトリウムなど、体に必要なものばかり。1日大さじ一杯を目安に摂るだけで、体の調子が良くなります。料理に使ったり、直接飲んだり、香りを楽しんだりと、幅広く使える健康調味料の一つと言えるでしょう。ここでは、そんなお酢の5つの効能をご紹介します。
1. 不調を改善!血液をサラサラにするお酢
体のすみずみに酸素や栄養を行き渡らせる血管。血管の中を通る血液が、糖分や中性脂肪、コレステロールなどを過剰に含んでドロドロだと、体の不調や生活習慣病をもたらします。そこで、お酢に含まれているアミノ酸は、血液をサラサラにしてくれます。お酢は、血液中の善玉コレステロールを増やし、逆に悪玉コレステロールを減らすため、血管でコレステロールがたまるのを防ぎ、老廃物の排出を促してくれるのです。さらに、酸性になった血液をアルカリ性にしたり、脂質の代謝を活発にして、余分な脂肪が体に溜まるのを抑えてくれたりもします。
2. 体のだるさに効く!疲労回復効果のあるお酢
激しい運動や肉体労働をした後など疲れた時は、お酢に含まれているクエン酸が効きます。大量のエネルギーを消費すると体に疲れを感じますが、この疲れの正体は、体内に残った不完全燃焼の栄養=「乳酸」です。クエン酸には、この乳酸を分解して疲労感を取り除く働きがあります。
また、疲労回復効果を高めるため、お酢と一緒に摂りたい食材の組み合わせもあります。例えば、仕事で頭を使って疲れた時は、脳のエネルギー源である糖質を摂る必要がありますが、糖質は消化吸収が早いため、急激な血糖値の上昇を招くことになります。そこで、糖質の吸収をコントロールしてくれるお酢や、ビタミンB1が含まれている豚肉と組み合わせて摂ることで、健康的に且つより高い疲労回復効果を期待できます。
3. もろくなる骨を強くする!カルシウムが効率よくとれるお酢
お酢に含まれている酢酸のすごいところは、カルシウムの吸収を高めるだけでなく、骨にまで移行して骨形成を促すことです。実際、生理学的研究でも、酢酸が体の腸管でカルシウムの吸収を促進する働きがあることが実証されています。
また、酢酸は肉や魚介類に含まれるミネラルを引き出すため、カルシウムとマグネシウムをバランス良く摂ることができます。煮物料理にお酢を加えると、魚は骨まで柔らかくなり、丸ごと食べることができるのでおすすめです。また、煮汁にはカルシウムが溶け出しています。煮詰めたり、片栗粉でとろみを付けたりして、煮汁も余すことなく食べてしまいましょう。
4. カサカサ肌を守る!潤いのある美肌になるお酢
美肌効果の高いアミノ酸。特に黒酢にはたっぷりのアミノ酸が含まれていて、肌に潤いを与えてくれます。皮膚表面の角質層には潤い肌に大切な天然保湿因子があり、この成分を構成する半数近くがアミノ酸なのです。また、皮膚の真皮の約70%を占めるコラーゲンは弾力のある肌に欠かせない成分です。黒酢で肉や魚を丸ごと煮ると、そのスープでコラーゲンを補給できると同時に、お酢に含まれるクエン酸でさらに肌の新陳代謝を活発にすることができます。
また、潤いのある美肌を保つために欠かせないもう一つの栄養素がビタミンC。しかしビタミンCはストレスで大量消費されてしまう上に、もともと熱や酸素に弱いため酸化しやすく、加熱すると失われてしまいます。そのビタミンCの破壊を弱めてくれるのがお酢の酸性です。調理する時にお酢を加えることで、より多くのビタミンCを摂ることができます。
5. 食欲をアップする!体の元気を取り戻すお酢
塩分の摂り過ぎは、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧などにつながりますが、お酢は塩味をより強く感じさせる効果があるため、減塩食にぴったりです。また、食欲がない時でも、お酢のさっぱりした爽やかな酸味は食欲を増進させます。実際、酸っぱいものを見ただけで出る唾液には糖質を分解する消化酵素が含まれているため、胃液の分泌を促して胃の働きを活発にもしてくれるのです。さらに、お酢の酸味は食べた物の消化吸収力をアップさせる上に、腸内を殺菌する作用があるため、腸内環境を整えて便秘や下痢になるのを防いでくれます。
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