米国の食の専門家が食べない8つの食べ物
ダイエットに関する食べ物に興味のある人は多いですが、食中毒に関する食べ物となるとどうでしょうか?健康的な食事を摂ることは単にウエストを細くすることではありません。有害な細菌のせいでトイレに走ることのないよう、食品の安全面にも十分気を配る必要があります。ここでは、米国の食の専門家がどんな食べ物を避けているかを紹介しています。日本人にとっては「何もそこまで…」と感じるものもありますが、季節やそのときの自分の体調、お店の衛生度などを総合的に判断し、ときとして避けたほうがよい場合もあるかもしれません。食の安全は基本的には自己責任です。
生のスプラウト
スプラウトとは穀類、豆類、野菜などの種子を人工的に発芽させた新芽で、よく知られたところでは、もやし、かいわれ、アルファルファなどがあります。「植物の種には雑菌があります。一般に種子は湿度の高い環境で発芽するため、発芽の過程で数個のバクテリアが何百万個にも増殖します。この雑菌によるリスクを減らすには火を通すのが唯一の方法で、サラダやサンドイッチにした場合は防ぐことはできません。1970年台にはスプラウトの生食による食中毒が70件数千人発生しています」(ノースカロライナ大学・Benjamin Chapman博士)
ブッフエ(バイキング)の食事
「私自身ブッフエはなるべく避けるようにしています。それは、有害なバクテリアがあった場合、食べ物から別の食べ物へ、あるいは客と厨房の間でなど二次感染の危険性が非常に高いからです。また、料理が十分に温められない、あるいは冷やされない状態で長時間放置されるので、バクテリアが増殖しやすくなります」(ペンシルバニア州立大学・Catherine Nettles Cutter博士)
生(またはレア)のひき肉
「ひき肉は空気と触れる面積が大きいため雑菌がつきやすく、タルタルステーキなど中まで火が通っていないひき肉料理では、サルモネラや大腸菌などの病原体が生きている可能性があります。摂取した場合これらの病原体は胃腸管の中で増殖を繰り返して毒素を発生し、下痢、嘔吐、発熱などを引き起こし、ひどい場合は死に至ることもあります。70℃程度の火を通すことで、これらの菌を死滅させ病気を防ぐことが可能です」(Cutter氏)
生卵
「実際のところアメリカ国内でのリスクは低いのですが、私は生卵や生卵を使った料理は食べません。これまでの熱帯気候の食物についてさまざまな研究をしてきましたが、熱帯地方で生産された卵は、北米のものより雑菌の汚染がひどいものが圧倒的に多いことが分かりました。これは、微生物は高温多湿の環境で増殖しやすいからです。私の同僚に食品安全分野の専門家がいますが、彼は海外で生卵を食べたことによってひどい病気になりました」(メリーランド大学・James Rushing博士)
マスクメロン
「食品医薬品局で食品安全の問題に取り組んでいたとき、メリーランド州ベルツビルでマスクメロンの調査をしている研究所の存在を知りました。彼らの研究によれば、マスクメロンの皮を十分に殺菌することは不可能であること、また、マスクメロンと関連のある食物経由の病原体がもとで何らかの病気になった人が多数いるとのことでした。マスクメロンと言えば、先日レストランで自分の子供が食べたお子様ランチにも一切れついていました。また昨年、食品安全に関する法案を通過させる業務を一緒にしていた女性も、10年前にマスクメロンにあたって、それ以来しばらく反応性関節炎を患ったと言っていました。彼女だけではなかったのです」(ノースイースタン大学 教育学修士・Darin Detwiler)
生ガキ
「牡蠣は水を浄化する能力があることで知られていますが、それは言い換えると、バクテリアやウイルスを体内に取り込んでいるのです。食中毒発生のデータを分析すると、牡蠣の生食がリスク要因であることは明らかで、中には極めて深刻な症例も見られます」(オハイオ農業研究開発センター・Jeffrey T. LeJeune博士)
生乳
「私は細菌感染を避けるために生乳を飲まないようにしています。一般の牛乳は、細菌やその他の微生物を害のない程度に減少させるよう低温殺菌処理がされますが、生乳はそのような処理がされません。中には好んで生乳を求める人もいるようですが、私には理解できません。彼らは、生乳には低温殺菌牛乳にはない体によい微生物がいると思っているのでしょうが」(ミシガン州立大学・Felicia Wu博士)
中国製食品
「例えば枝豆の多くは中国で作られています。全部が全部とは言いませんが、少なからず安全性に問題があるものもあります。2000年台後半には、中国でメラミン混入による食品汚染の問題が相次ぎました。メラミンはプラスチック化合物の一つで、たんぱく質にも含まれる窒素を多く含むことから、たんぱく質の含量を実際より多く見せるために使われました。中国では至るところに粗悪食品がはびこっているので、個人的には中国製の食品は裂けています。アメリカの食品もリコール問題がありますが、それでも私ははるかに安全だと信じています」(フライング・フード・グループ副部長・Paul A. Hall博士)