脳を活性化させる食事(栄養)とは?

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「記憶力が悪い」「集中力が続かない」「すぐにキレる」・・・脳の機能が低下するとさまざまな症状が現れ、日常生活に影響が出てきます。老若男女問わず、脳の働きを良くするためは食事がとても重要です。ここでは、脳の働きをよくするために必要な栄養素と、それぞれの栄養素を効率よく摂るための工夫をご紹介します。

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「糖質」=脳の唯一のエネルギー源

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脳のエネルギー源は、糖質が体内で吸収されたときにつくられるブドウ糖です。ブドウ糖はほとんど体内に蓄えることができないため、毎回の食事で補うことが必要があります。成人の脳が必要とする1日のブドウ糖は120g。一般的に一回の食事で摂ることができるブドウ糖は60gと言われていますので、2回食事を摂れば必要量が満たされるように思えます。

しかしながら、ブドウ糖を必要とするのは脳だけではありません。脳の指令によって動く身体もブドウ糖を必要としています。つまり、1日2食分では足りないということ。食事は1日3食きちんと摂るように心がけましょう。

特に、1日の始まりとなる朝ごはんをしっかり摂ることが大切です。糖質にはパンやパスタなどもありますが、おすすめは昔ながらの日本食のごはん(精白米)です。ごはんの糖質の良いところは、消化吸収がゆるやかで、エネルギー供給が長時間にわたるということ。つまりそれだけ集中力や注意力を持続させることができます。午前中、お腹が減って無気力になったり、間食してしまったりするのを避けることができるでしょう。

ごはんのメリットは他にもあります。ごはんには「ホスファチジルコリン」というリン脂質の一種が含まれていますが、この物質は学習や記憶を助ける働きがあります。ごはん以外にも、以下の食品に多く含まれていますので、学習能力や記憶力を高めたい方は積極的に摂ってみてください。
(※数字は食品100g中に含まれているホスファチジルコリンの量(mg))

  1. 麦芽……………(2,820)
  2. 大豆……………(1,480)
  3. ピーナッツ……(1,113)
  4. ハム……………(800)
  5. ラム肉…………(753)
  6. オートミール…(650)
  7. 精白米…………(586)
  8. 鶏卵……………(394)

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「たんぱく質」=脳をつくる

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人間の体には皮膚、筋肉、骨、脳、心臓、肝臓など、さまざまな器官がありますが、すべての器官は細胞によってできています。そして、細胞の材料となっているのはたんぱく質であるため、脳をつくるにもたんぱく質が必要です。実際、たんぱく質を構成している物質アミノ酸が不足すると、記憶力や判断能力、識別能力などが低い状態が続き、IQや精神状態に悪影響を与えることが報告されています。

たんぱく質が含まれている食品はいろいろありますが、「良質」のものを摂ることが大切です。「良質なたんぱく質」とは、体内でつくることができない必須アミノ酸を多く含んでいるたんぱく質のことを意味します。体を作っているたんぱく質と構造が近く、体内で効率よく合成することができるのです。

特に脳のためにおすすめなのは鶏卵です。アミノ酸バランスが優れていて、脳に必要なコレステロールも含まれています。しかしながら、鶏卵ばかり摂るなどの極端はいけません。特定のアミノ酸が過剰に摂取されると、他のアミノ酸が脳に入らなくなり、他のアミノ酸が不足している状態になってしまいます。豚肉や牛肉、魚や大豆製品、乳製品など、良質なたんぱく質をまんべんなく摂り入れてください。

また、朝にたんぱく質を摂ると、他の栄養素よりも体温を上昇させる効果が大きいというのもポイントです。体内に摂り入れたたんぱく質は約20%が熱に変わって素早く体温が上がり、5~6時間もの間体温の上昇が続きます。体温が上昇するると体内の働きが活性化し、脳の働きもよくなります。朝は忙しく凝った朝食を作る時間がないという方も多いと思いますが、「豆腐や納豆、油揚げを入れた味噌汁」「レンジで温めるだけの鮭のレンジ蒸し」「冷凍のシーフードミックスを炊飯器にセットしただけの炊き込みごはん」など、ちょっとした工夫でたんぱく質をしっかりとることができます。是非朝食でしっかりとたんぱく質を摂る習慣をつけてください。
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「脂質」=脳の健康を保つ

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脂質と聞くと、太ることをイメージする人が多いと思います。確かに脂質の摂り過ぎは肥満につながりますが、脂質は脳にとっての大切な栄養素でもあります。実は脳の乾燥重量の半分は脂質であり、脂質が不足すると脳の発育や働きに障害が起きることがあるのです。

脂質の中でも、脳にある脂質のほとんどは「n−6系」と「n−3系」と呼ばれる必須脂肪酸です。「n−6系」「n−3系」のどちらも、体内では合成されないため、食品から摂ることが必須です。

n−3系」が多く含まれている脂質としてよく知られているのは「頭を良くする脂」と言われているDHAです。実際、注意欠陥・多動性などの学習障害や自閉症・精神遅延などの症状がある人や、うつ病や自殺など精神疾患がある人、衝動的・暴力的な犯罪者などは、一般的な人よりも血液中のDHAが低下していることが報告されています。

一方「n−6系」が含まれている食品は、ナッツ類やごま油、サフラワー油などです。n−3系が多く含まれている食品にはまぐろやいわし、さばなどの青魚の他、菜種油大豆油などがあります。ただし、魚に含まれている脂は、普通に焼いたり揚げたりすると、その多くが失われてしまいます。なるべくなら生食するようにし、焼いたり揚げたりする場合はパン粉をつけて脂を逃がさないようにしましょう。

また、魚が苦手な人はサプリメントで補うことができますが、DHAはとても酸化しやすく、サプリに含まれるDHAも少しずつ酸化していくということに注意してください。DHAのサプリを選ぶときは、アスタキサンチンビタミンEなどの抗酸化対策がされているものを選ぶようにしましょう。

補足

その他、脳の機能を高めるためには、ビタミンミネラルも重要です。特に「脳のビタミン」と言われているビタミンB群は、脳に送られるブドウ糖の燃焼や、神経伝達物質の合成を助ける働きがあります。また、ミネラルの中では、カルシウム亜鉛セレンヨウ素などが特に脳の働きに影響があります。栄養素はバランス良く摂り、脳の働きを活性化させましょう。
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参考文献:「脳を育てる朝ごはん」/監修 中川 八郎/発行所 総合図書出版 海苑社
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運営者情報

健康&ダイエットNAVI 管理人

健康診断で脂肪肝を指摘されたことを機にダイエットを決意。さまざまな文献を読み健康的なダイエットを研究。糖質制限、有酸素運動(ボクシング)、筋トレ等の実践により、1年間で約17kg減、体脂肪11%減のダイエットに成功しました(管理人のダイエット体験談はこちら)。このサイトでは、ダイエットや健康に関するさまざまな有益な情報をご紹介しています。

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