大腸ガンを予防するための食事法とは?
大腸ガンの患者は年々増加しています。その大きな原因は、肉食中心という食生活の欧米化。大腸ガンを予防するためには、「穀物や野菜を多く摂る」ということと「肉食を控える」という2点が大事になってきます。ここでは、これらの食事法と大腸ガンとの関係、大腸ガンを予防するための食事法のポイントなどをご紹介します。
目次
大腸ガンを防ぐ食事法1:穀物や野菜中心の食事を摂る
穀物や野菜が腸の状態を良くする理由とは?
- ビタミンやミネラルが多い
穀物や野菜は、太陽や土、水などの自然界からビタミンやミネラルなどの栄養をたっぷり吸収しています。その中でも特にガン予防に効果があるとされているのがビタミンA。ビタミンAは粘膜や粘液、皮膚などを正常に保つ働きがあり、またビタミンAになる前の物質であるβカロチンは加齢による体の細胞の損傷を防いでくれます - 酵素を含んでいる
ビタミンやミネラルは、生命力の元とも言われている体内酵素の働きにも役立ちます。特に腸内細菌によって作られる酵素は健康と密接な関係があり、体の免疫力や抵抗力、治癒力を高めてくれる他、肝臓や脳神経など体内のあらゆる活動を改善してくれます。 - 食物繊維が多い
穀物や野菜は概して食物繊維が豊富です。実際、肉や魚などの動物食が多い人はけいれん性便秘になりやすく、その状態が続くと大腸ガンになる恐れが高まります。便秘がちの人は、意識して穀物や野菜を多く摂りましょう。特にオススメなのが海藻類で、食物繊維が多い順に、寒天約80%、キクラゲ約75%、ヒジキ約55%、ワカメ約40%です
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穀物や野菜を摂る目安とは?
1日の食事の中で野菜の摂取量を30~40%にしましょう。割合の基本は、[穀物・豆類]:[野菜・果物]:[魚・トリ・肉類] = 5:2:1です。
たくさんの量の野菜を摂りたいときは、茹でたり蒸したりして温野菜で食べるのがオススメです。ただし5~6分以上熱を通すと良い酵素が失われますので、茹でたり蒸したりする時は1~2分くらいにしましょう。5~6種類の温野菜とサラダを大皿1~2杯、毎日摂ってください。
ただし、果物を摂るタイミングには注意してください。果物は本来とても消化がよい食べ物ですが、食後に食べると、すでに胃に入っている食べ物と混ざって発酵・腐敗を始めてしまいます。その結果、悪玉菌を増やしてしまったり肝臓に負担をかけたりなど、さまざまな悪影響があるのです。果物は食前に摂ったほうがよいでしょう。
大腸ガンを防ぐ食事法2:肉食を控える
肉食が腸の状態を悪くする理由とは?
- 食物繊維の量が少ない
肉は食物繊維が少なく、排泄する便の量が少なくなります。そのため、少ない便を排出するために大腸の筋肉の収縮運動が強くなって、腸壁の筋肉が厚くなり、また腸内の圧力も高くなります。その結果、腸にくぼみができて宿便がたまり、そこから発生した毒素が炎症やポリープを引き起こす原因となるのです - 消化不良になる
タンパク質を含む肉を大量に摂ると消化不良になります。具体的には、アミノ酸に分解されないため、体内に吸収されず排泄されてしまいます。このように、分解されない肉が腸内で腐敗すると、強烈な毒素を生じ、それがガンなどの病気の原因につながります - カルシウム不足になる
実は、肉を多く食べるとカルシウム不足になります。これは、摂り過ぎたアミノ酸を分解すると血液が酸性になり、それを中和するために多くのカルシウムが必要になるからです。カルシウム不足は、免疫力の低下と副甲状腺ホルモンのバランスの乱れにつながり、ガンのリスクを高めます
肉食を控える目安とは?
肉などの動物性食品を全く食べないとなると難しいかもしれません。目安となる摂取量は、牛肉や豚肉、ハムやソーセージ、ベーコンなどは月に2~3回くらい、鶏肉は週に1~2回以内です。また、霜降り肉やバラ肉など脂肪の多い部位よりも、赤身の脂肪の少ない部位を選んでください。できれば、肉よりも魚介類をオススメします。卵は、成長期やコレステロールが正常な人は週に3~4個にします。肉を少なくするとともに、野菜をたっぷり摂るよう心がけましょう。
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