いびきは病気?タイプ別に原因を見分けましょう
聞かれると恥ずかしいいびき!2つのタイプ別の症状とは?
いびきの悩みは人によって様々です。果たしていびきは病気でしょうか?実は、いびきには大きく分けて2つのタイプがあります。あまり気にしなくて良いいびきと、注意が必要ないびきです。
例えば、呼吸は規則正しく静かないびきで周囲の人もそれほど気にならないいびきの場合や、お酒を飲んだ時や疲れがひどい時だけいびきをかく場合は、あまり気にしなくて良いでしょう。
一方、常習的で、一緒に眠っている人の睡眠を妨げるほど大きないびきの場合や、時々呼吸が止まり、目覚めた時に疲労感があって、日中強い眠気に襲われて眠ってしまう場合は注意が必要です。睡眠時呼吸障害の可能性がありますので、医師に相談することをオススメします。
不快ないびき!メカニズムを知りましょう
人間には「上気道」という鼻から咽頭へ抜ける空気の通り道があります。眠っている時に上気道から出る騒音のような呼吸をいびきと呼びます。
具体的に説明しましょう。まず、鼻や口から空気を吸うと、鼻腔や口腔を通って喉に入ります。さらに、呼吸をすると鼻から肺へと空気が流れます。この空気の流れる道を気道と言います。実は、気道には細いところや広いところがあるため、スムーズな空気の流れであったとしても、呼吸音が発生します。これは空気の抵抗のもとであり、抵抗音とも言います。
通常、人間の気道抵抗は47%で、鼻腔や咽頭腔で発生します。そこでは、空気がちょうどよく温められたり、湿度が加えられると同時に、入ってきたほこりなどの異物が肺にまで届かないよう取り除かれます。つまり、人間の体を守るためのチェックを行ってくれるわけです。しかし、何かの要因で気道抵抗が47%以上になると、呼吸音ではなくいびきになってしまうのです。
治したいいびき!原因を知りましょう
では、なぜ呼吸音ではなくいびきになってしまうのでしょうか?これには幾つかの要因があります。
いびきが深刻化するのは、鼻から喉へ抜ける空気の通り道である上気道に異変が生じるためです。例えば、鼻の病気でたくさんの分泌物が出る場合や、逆に分泌物があまりにも少なくて乾燥する場合、また加齢のために粘膜や筋肉が緩んでしまう場合や、体重増加で太って気道が狭くなってしまう場合です。あるいは、自分に合わない高さの枕で寝ている場合もあります。心当たりがありませんか?
このような異変が生じると、抵抗が大きくなって空気の流れが悪くなります。その悪環境の中で、肺は一定量の空気を出したり入れたりするため、活発化して空気の風速が強くなります。比例して抵抗音も大きくなり、いびきになってしまうのです。
いびきになりやすい人!共通する特徴とは?
いびきをかきやすい人の共通する特徴をご存知でしょうか?例えば、首が太くて短く、顔は耳の下からあごにかけて膨れている形です。また、二重あごやあごがほとんどないハトあご、歯並びが悪くて口がまがって見えたり、唇が厚くしまりが悪い口です。他にも、平たくて小鼻の開いた獅子鼻や、鼻筋が曲がっている、鼻の穴が小さくて入り口がただれやすいなどです。
必ずしも顔型で決まるわけではありませんが、実際、これらはいびきの悩みを抱えている人に多く見られるタイプと言えます。
鼻や喉の病気が関係しているいびき!その種類とは?
いびきになりやすい病気というのもあります。鼻や咽頭の病気や、鼻の形が曲がっているなどです。
例えば、蓄膿症などの慢性副鼻腔炎や花粉症などのアレルギー性鼻炎、鼻の形態的異常などの鼻中隔彎曲症などです。また扁桃肥大やアデノイド増殖症もあります。これらの場合、鼻がつまって呼吸が難しくなり、自然に口呼吸になります。口呼吸になると上顎近くの軟口蓋が振動していびきをかきます。寝ている時のほうが起きている時より軟口蓋や舌が下がって気管が狭くなるため、大きないびきになってしまうのです。
肥満が関係しているいびき!その理由とは?
肥満がいびきを大きくしてしまうことをご存知でしょうか?
体重が増えると体の各部分に脂肪がつきます。実は、お腹や顔、腕や足につくのと同じように、喉の奥や軟口蓋にも脂肪がついたり、舌が肥えて厚くなったりするのです。そのため、空気の通り道が狭くなったり塞がれたりして、呼吸の抵抗音が大きくなるとともにいびきも大きくなります。
飲酒・疲労・ストレスが関係しているいびき!その理由とは?
また、飲酒や疲労、ストレスなどもいびきを大きくする要因です。これはなぜでしょうか?
アルコールを飲むと、筋肉の緊張が低下したり、弛緩したりして、その分気道が狭くなります。また血管が誇張して、鼻が通りにくくなり、口呼吸になってしまいます。疲労やストレスでも同様に呼吸筋が弛緩して、舌が咽頭の奥に沈んで喉の部分が狭くなり、口呼吸が多くなって大きないびきにつながってしまうのです。