ダイエットに失敗する7つの理由
「ダイエットいつもストレスが溜まってドカ食いしてリバウンド」という経験をしている方。悪いのはあなたの意志の弱さではなくて、そのダイエット方法かもしれません。医学専門誌『Journal of the American Medical Association(アメリカ医師会ジャーナル)』に掲載された研究論文によれば、「ダイエット方法に完璧なものはない」とのこと。また、その研究では「その人が長続きするダイエット方法が最善のダイエット方法である」ということ、「無理なダイエット計画を立てている人が非常に多い」ということも報告されています。
「どんなダイエット方法が自分に合っているか現実的に考えることが、長期的な成功のコツです」(管理栄養士, ダイエットエキスパート・ジェイミー・マス氏)
カロリーを抑え過ぎる
「世の中にダイエット方法はいろいろありますが、摂取カロリーを1日1200kcal未満に制限するものはおすすめできません。女性であれば、ダイエット中でも1日1200~1400kcalのカロリー摂取が必要です。あまり食べる量が少ないと、空腹感と疲労感を感じやすくなると同時に、体が飢餓モードに入り、脂肪よりも筋肉を燃焼してしまいます」(オハイオ州立大学ウェックスナーメディカルセンター・管理栄養士ローリー・チョン)
必要なものを食べない
ダイエット中だからと言って何でもかんでも食べる量を減らせばいいというものではありません。「グルテンアレルギーなどなんらかの食物アレルギーがない限り、ダイエット中でも、全粒穀物(玄米、麦各種、雑穀、オートミール、全粒粉、そば、とうもろこし等)、豆類、フルーツなどはしっかり摂るべきです」(マス氏)。「心がけるべきことは特別なことではなく、暴飲暴食を避けることと、栄養に偏りがないようにバランスよく食べることです」(チョン氏)
生活スタイルに合わない
「例えば、忙しい人の場合、食事の準備に時間がかかるダイエットは無理があります。一日手を抜いたただけでダイエット全体が失敗してしまったように感じて、燃え尽きてしまうことがあります。同様に、友達と外食することが好きな人の場合、外食を極端に制限するダイエットはうまくいきません。どんなダイエット方法を選ぶにせよ、自分の生活スタイルをしっかり考慮した上で現実的なものを選ぶ必要があります」(マス氏)
毎日同じものを食べる
「食事に変化をつけることはスパイスのようなものです。食事メニューに一切選択肢がないダイエットは、すぐに飽きがきます」(チョン氏)
厳しすぎる
「誰しもおやつを欲しくなるときがありますが、そのこと自体は全く問題ありません。ダイエットは自分の好きなものの飲食を多少は許すように初めから計画すべきで、それらを一切禁じるダイエットは長続きしない可能性が高いです」(チョン氏)。加えて言うと、医学専門誌『International Journal of Obesity and Related Metabolic Disorders(肥満と代謝異常の国際ジャーナル』に掲載された研究論文では、糖質を摂るとレプチンというホルモンが多く分泌され、摂取後24時間はより多くのカロリーが消費されることが報告されています。たまに食べるおやつはダイエットの味方なのです。
口に入れるのは液体のものばかり
朝食にスムージーを飲むのは悪いことではありません。しかし、昼食も夕食も、口に入れるものが全て液体となるとこれは問題です。「食事が全てジュース、スムージー、水などの液体というダイエットは、短期間で急激に減量させるものなので無理があります。栄養のバランスが十分でない恐れがあるので体に良くないばかりでなく、代謝を低下させるのでカロリーを消費しにくい体になってしまいます。また、多くの場合のこの手のダイエットは反動が大きく、待っているのはリバウンドです」(マス氏)
嫌いなものを食べないといけない
「誰しも”ケール”より”ケーキ”を食べたいものです。いつもいつも不味くて嫌いなものを食べないといけない(他に選択肢もない)のだとしたら、毎回の食事で満足感を得ることができません。たとえそれがどんなにバランスがよくて体によいものだとしても、そんなものを長く食べ続けることはできないでしょう」(マス氏)