睡眠不足を解消する4つの方法
あなたは普段よく眠れていますか?「寝ても寝ても睡眠が足りない」「昼間になると眠くて辛い」などという悩みを抱えている方の声をよく耳にします。眠れない原因は、実は、体質や体の状況ではなく、寝るための準備や環境が足りていないという場合が多くあります。そこで、今回は、快適な眠りを確保するために行いたい4つの方法をご紹介します。
睡眠時間を90分単位にしてみる
人間はただ長時間眠っていれば体が回復するわけではなく、寝すぎてしまうと逆に疲れることもあります。年齢が重なると、それがより顕著になると言われています。つまり、睡眠の「量より質」が大事になるのです。
ではどのようにして睡眠の質を向上させたらよいでしょうか?人間は、眠りにつくとレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を90分のスパンで繰り返します。そこで、「深い眠り」であるノンレム睡眠時にしっかり眠り、起こされるなどの妨害が入らないことが、睡眠の質の向上に直結します。
成人の場合、以下の睡眠時間が理想とされています。
- 4時間30分
- 6時間
- 7時間30分
特に、3時間未満で目覚めてしまうと、成長ホルモンの分泌がストップされてしまい、快適な目覚めになりません。そこで、最初の3時間は確実に深く眠り、その後は、上の3つのいずれかの区切りのよい睡眠時間で目覚めるようにするのが、質の良い睡眠を得るコツです。
例えば、今まで5時間寝ていて、どうも目覚めがすっきりしないという方は、思い切って30分早起きして4時間30分の睡眠時間にしてみてはいかがでしょうか?ただし、上に述べたこのサイクルには個人差があるので、もしそれでうまくいかない場合は、他の方法を試しましょう。
パソコンやスマホには触れない
寝る直前までパソコンやスマホを触っていませんか?あるいは眠れないからといって、パソコンやスマホを触って時間をつぶしていませんか?電子機器から発せられるブルーライト(青色光)は、人が活動するための神経である交感神経を刺激し、一種の興奮状態となるため、脳が休息することができません。
就寝時にはスマホの電源はオフにする習慣をつけましょう。たとえ眠れなくても、横になっているだけでも休息効果はありますよ。
寝る直前に食事や飲酒をしない
仕事から帰るのが遅く、どうしても夕食が寝る直前になってしまうという方もいるかもしれませんが、可能であれば、寝る直前の食事や飲酒は避けるよう、生活習慣を改善をすることを強くおすすめします。これは、食事や飲酒によって胃が活発に消化活動を始めてしまい、睡眠の質を下げてしまうからです。特に、アルコールの摂取は交感神経の刺激をします。
夕食の時間が遅い方は、せめて食事の後に風呂に入るようにしましょう。就寝するまでの時間を多少なりとも稼げると同時に、風呂によってリラックスして副交感神経が優位になり、睡眠の質は上がります。
眠るための環境作り
眠るための環境作りはとても大切で、寝室の環境を整えることで快眠へとつながるケースは多々あります。例えば、寝室の環境を見直すポイントとして、「音」「色」「温度」「湿度」「広さ」「香り」「照明(日光)」「騒音に邪魔されない静けさ」などが挙げられます。
具体的には、リラックスできる音楽、安らぎを感じるベージュやブラウン系の色の家具、大きい家具を排除して広い空間を作る、などが効果的です。エアコンは付けっぱなしにせずタイマーを使う、温度や湿度をコントロールする、アロマなどを用いて緊張を緩和する、などの方法も睡眠に役立ちます。また、もし可能であれば、調光ができる照明器具を使って、入室時からほのかな光のみにするのもおすすめです。
そして、目覚めた時にはカーテンを開いて日光を浴びましょう。日光によって自然に気持ち良く目覚めることができ、次回の睡眠に向けて良いサイクルを生み出すことができます。
1. 参考文献
ドクターシーラボ健康通信 4月号