お酒の糖質・カロリー・適量 比較一覧表
アルコールを飲むときくらいはできれば面倒なことを気にしないで楽しみたいもの。しかし、ダイエット(特に糖質制限)を成功したいならそう言ってもいられません。ここでは、文部科学省の五訂増補日本食品標準成分表を参考に、主な酒類の糖質とカロリーの比較一覧表(「100ml当たり」と「適正量当たり」の2種類)を作ってみました。なお、表は並べ替えもできますので是非活用してください。
主な酒類の糖質とカロリーの比較一覧表(100ml当たり)
種類 | Alc度数(%) | 糖質(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|---|
日本酒(純米酒) | 15.4 | 3.6 | 103 |
日本酒(本醸造酒) | 15.4 | 4.5 | 107 |
ビール(淡色) | 4.6 | 3.1 | 40 |
ビール(黒) | 5.3 | 3.4 | 46 |
発泡酒 | 5.3 | 3.6 | 45 |
ワイン・白 | 11.4 | 2 | 73 |
ワイン・赤 | 11.6 | 1.5 | 73 |
ワイン・ロゼ | 10.7 | 4 | 77 |
紹興酒 | 17.8 | 5.1 | 127 |
焼酎・甲類 | 35 | 0 | 206 |
焼酎・乙類 | 25 | 0 | 146 |
ウイスキー | 40 | 0 | 237 |
ブランデー | 40 | 0 | 237 |
ウオッカ | 40 | 0 | 240 |
ジン | 40.7 | 0.1 | 284 |
ラム | 47.4 | 0.1 | 240 |
梅酒 | 13 | 20.7 | 156 |
まず目につくのは、焼酎やウイスキーなど蒸留酒の糖質の低さです。蒸留酒は、製造過程で、加熱して気化させたアルコールを冷却して液体に戻すときに糖質がほぼゼロになると言われています。一方梅酒の糖質の高さも目につきますが、これは梅酒が砂糖をたっぷり加えた「混成酒」なのでそれも当然。ダイエットでは論外ですね。
しかしここでいろいろと疑問がわきました。
「ビールって意外と糖質が低いな」
「蒸留酒は糖質は低いけどカロリーは高いな」
上の表は、100ml当たりの量で比較しており、割と一般的な比較表だと思うのですが、もちろん実際に飲む量は100mlとは限りません。アルコール度数が低ければたくさん飲むでしょうし、高ければちょっとしか飲めないでしょう。この比較は実はあまりフェアではありません。というか何よりよく分かりません。
そこで公平に比較する方法として、アルコール度数を考慮して比較してみることにしました。厚生労働省の国民健康づくり運動「健康日本21」では、1日の「節度ある適切な飲酒」の量は純アルコールで20g程度とされています。
純アルコール量は、以下の公式で求められます。
この値と純アルコール20gとの比率から、お酒としての量が求められます。これが、それぞれのお酒ごとの1日の飲酒適正量と言えます。
以下では、飲酒適正量当たりの糖質とカロリーの比較一覧表をご紹介します。
主な酒類の糖質とカロリーの比較一覧表(飲酒適正量当たり)
種類 | Alc度数(%) | 飲酒適正量(ml) | 糖質(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|---|---|
日本酒(純米酒) | 15.4 | 162 | 5.8 | 167 |
日本酒(本醸造酒) | 15.4 | 162 | 7.3 | 174 |
ビール(淡色) | 4.6 | 543 | 16.8 | 217 |
ビール(黒) | 5.3 | 472 | 16 | 217 |
発泡酒 | 5.3 | 472 | 17 | 212 |
ワイン・白 | 11.4 | 219 | 4.4 | 160 |
ワイン・赤 | 11.6 | 216 | 3.2 | 157 |
ワイン・ロゼ | 10.7 | 234 | 9.3 | 180 |
紹興酒 | 17.8 | 140 | 7.2 | 178 |
焼酎・甲類 | 35 | 71 | 0 | 147 |
焼酎・乙類 | 25 | 100 | 0 | 146 |
ウイスキー | 40 | 63 | 0 | 148 |
ブランデー | 40 | 63 | 0 | 148 |
ウオッカ | 40 | 63 | 0 | 150 |
ジン | 40.7 | 61 | 0.1 | 174 |
ラム | 47.4 | 53 | 0.1 | 127 |
梅酒 | 13 | 192 | 39.8 | 300 |
「飲酒適正量」当たりで比較すると、やはりビールや発泡酒は糖質もカロリーも高いということが明らかになりました。日本酒も糖質が高いアルコールというイメージがありますが、ビールはその倍以上もあることになります。それは糖質オフのビール(第3のビール)がよく売れるはずです。ただし、糖質オフやゼロのビールの中には、合成甘味料を含むものもありますので、その点は気に留めておいたほうがよいでしょう。
ダイエット中に望ましいアルコールは蒸留酒であることは間違いありません。上の表からは蒸留酒の間ではどれも大差はありませんが、水で割ったときの美味しさ・飲みやすさを考慮すると、個人的にはウイスキーが一番ではないかと思います。水で割ることによって飲む量自体を減らすことができればそれがよいのですから。
また「飲酒適正量」自体についても興味深い点がいくつかあります。例えばビールの一般的な中ジョッキは435mlだそうです。つまりビールならジョッキ1杯目はセーフ、2杯目はアウト。ワインはグラス2杯(120ml×2)が、ちょっとオーバーだけどギリセーフ、というところでしょうか。
とは言え「飲酒適正量」は、あくまで平均的な人にとっての数字だということを忘れないでください。ダイエット中であればアルコールは控えるに越したことはありません。ちなみに、糖質制限中の1日の糖質摂取量は、1食20~40g、間食で10g、合計最大で1日130g以内が推奨という説があります。
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これらの数値を頭の片隅に入れておき、是非お酒選びの参考にしてください。