近年、非常に話題になっている「糖質制限」。「糖質制限をすれば痩せる」という声と「どうせ続かないんだから」という声とで賛否が分かれています。でも、この2つの意見は相反するようで、どちらも真です。果たしてそのココロは?
医療現場での糖質制限
実は、糖尿病の食事療法で、従来は「摂取エネルギーの60%を糖質で摂取するように」と言われていたものが、近年は「50~60%の範囲に入っていればOK」」とされました。ただし、摂取すべきエネルギー量は一定なので、糖質を減らした分はたんぱく質か脂質で補うようにとされています。
糖質制限の真実
とは言うものの、日本人は「脂質は悪」という考え方を刷り込まれてきたので、魚や卵などのたんぱく源を多く摂ろうとするのですが、これが意外と上手くいかないもの。極端な言い方をすれば、100gのステーキとご飯を食べていた人が、ご飯をやめてステーキだけを200g食べられるかというと・・・短期間であれば頑張れるかもしれません。しかし実際には、ご飯をやめてステーキだけを倍・・・は食べられないので、100gだったのがせいぜい150gくらいになります。すると、概して摂取エネルギー量が減ることが多く、体重が下がるのです。これが「糖質制限をすれば痩せる」の真相。
問題は、どんなに肉が好きな人でも、毎回ご飯なしでステーキを食べるのはどうしても飽きてきます。そして、米が食べたくなります。ところが、米を1口食べれば、ついつい2口目がほしくなるもの。これがエスカレートして、肉がなくなるまで米が食べたくなる・・・ということで糖質制限を続けるのは難しい、というのが「どうせ続かない」の真相です。
おすすめの糖質制限の方法
上記はどちらも極端な例です。糖質制限で結果を出している人でも、ここまでシビアにやっている人は少ないかもしれません。しかし、ここまで端的ではないにしろ、夕ご飯はご飯抜きにしている等、近いことをしている人はたくさんいるのではないでしょうか。
「仮に3食ともにご飯を全く食べなかったとしても、おかずの中にも糖質は含まれているので、生きていくことに支障はない」という先生もいます。しかし、糖質は脳の栄養のために必要なこと等を考えると、糖質を一切摂らないというのはオススメできません。
ただし、マイルドな糖質制限は、緩やかなエネルギー制限につながります。無理なく続けることができて、確実に痩せられるよいダイエット方法です。具体的には、例えば「毎食、1口分のご飯を減らす」など、ごく緩やかに、かつ長続きする方法で行えば、健康的なダイエットが可能になります。
糖質制限ダイエットを行う場合には、やりすぎに注意して、健康的な生活を送るよう心がけましょう。