「精製」という言葉は、字面的には好ましいものに見えますが、「”精製”炭水化物」となると話は変わってきます。炭水化物(穀物)には精製・加工されたものがあり、精製の過程で重要な栄養素のほとんどが削り落とされてしまいます(逆に精製・加工されていない好ましい穀物は”全粒穀物”です)。精製炭水化物の中にはビタミンやミネラルがそこそこ残っているものもありますが、例えば白いパン、クッキー、クラッカーなどは、炭水化物(糖質)がほとんどで、食べ過ぎは禁物。決して健康的と言えるものではありません。特に気を付けないといけないのは、一見ヘルシーなように見えて、精製炭水化物がごってり含まれている以下の食べ物です。
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寿司
「寿司は健康食の代名詞と思うかもしれません。しかしそれはシャリが無ければの話。白米は小麦などと同様、精製穀物の代表格です。もし可能な寿司屋があれば、玄米寿司を注文することをおすすめします。玄米には白米では削ぎ落されてしまうあらゆる栄養素が詰まっています」(ミドルバーグ栄養センター 栄養士・ブリトニー・コーン氏)
マルチグレイン(雑穀)入りのパン
「マルチグレイン」にはいかにも健康的な響きがあります。もちろんマルチグレインが入っていないよりは入っていたほうがよいのですが、雑穀の含有量は多くの場合1~2割程度。残りは普通の小麦粉です。「できれば100%全粒小麦や100%全粒雑穀のパンを食べるのが望ましいです」(コーン氏)
インスタントオートミール
オートミールはダイエット食材として評判ですが、「インスタント」とつくものはあまりおすすめできません。インスタントオートミールには多くの場合糖分がたっぷり添加されており、糖分はまさに精製炭水化物です。「ロールドオート(押しオート麦)やスティールカットオート(2~3ヶに切り割ったもの)を買い、自分で好みに味付けすることをおすすめします」(コーン氏)
プレッツェル
体に良いとされるスナックには茶色のものが多いので、なんとなくプレッツェルも体に良い全粒穀物でできていそうな気がしないでしょうか?「実はプレッツェルの原料は主に中力粉か強力粉、つまり精製穀物です。似たようなカリッと歯応えのあるスナックを食べたい時は、”全粒粉”と書いてあるクラッカーを食べるとよいでしょう」(コーン氏)
クルトン
サラダを食べるためにクルトンをたっぷりふりかけて食べていませんか?「市販のクルトンはほとんどの場合、小麦粉のパンをよく分からない油で揚げたもので、好ましい栄養素はほぼないと言って過言ではありません。サラダにアクセントが欲しい場合は、全粒穀物のクルトンがあればよいのですが、ない場合はクルミやアーモンドなどのナッツを散らすのが簡単で健康的です」(コーン氏)
シリアル(シリアルバー)
子供が喜びそうな甘いシリアルが体に悪そうなのは分かるでしょう。しかし甘くないシリアルにも注意が必要です。「シリアルは一見体に良さそうに見えますが、多くは精製穀物でできています。シリアルを買うときは原材料欄を見て、”大麦”や”オート麦”などの全粒穀物が主で、一食当たり4g以上の食物繊維が含まれているものを選ぶとよいでしょう。食べるときに加える砂糖(糖分)は5g以下に抑えてください」(コーン氏)