食事を摂らないといけないけど、食事を作る時間が無いし食欲も無い…そんなときは、スープにすると、沢山の体に良いものが食べやすくなります。考えてみてください。例えば、人が母乳以降にはじめて食べるものである離乳食はスープ状のものですし、入院患者が経口食に移行する時もやはりスープ状のものが病院から提供されます。ここでは、スープが優れている点やさまざまな健康効果、おすすめの飲み方などについてご紹介します。
スープは野菜がたくさん食べられる
よく野菜を食べるよう推奨されますが、水分の多い野菜は、調理をしていない段階では結構な量となり、食べる気が失せてしまうという人も多いと思います。しかし、スープにして煮込めばかさが減り、たっぷりの野菜を他のさまざまな食材とともに簡単に食べることが出来ます。
野菜があまり好きではないという人も、スープにすれば食べられるという人が多くいます。また、野菜以外で普段あまり食べることの無いような珍しい食材も、スープなら摂取しやすく、美味しく食べられます。
また、野菜の栄養分は水溶性のものが多いので、調理中に失われやすいのですが、スープならゆでた汁ごと飲むので、水に溶け出た栄養分も逃さず丸ごと摂取することが出来ます。
スープは栄養バランスが優れている上、作りやすい
スープは複数の食材を組み合わせることが出来るため、栄養バランスがよく、薬効の相乗効果も大きくなります。
その上、作る際は鍋ひとつでできるので、洗い物も少ないです。また、他の料理と比べると調理も格段に簡単で、特別なテクニックを必要としないので、初心者でも失敗しにくいという点も魅力です。
具が盛りだくさんのスープなら、パンを添えるだけでも十分な食事になりますし、普通の食事に何かもう一品足したいなというときには、作り置きのスープを温めるだけで豪華な食事になります。
スープは疲労回復に効く
疲労がたまって体が疲れる、胃の調子が悪い、やる気が出ない、風邪をひいた、といったような症状をスープで治すことが出来ます。
ビタミンB1が不足すると、疲労がたまりやすくなります。疲労回復には、ビタミンB1の多い食材の代表格である豚肉を使ったスープが効果的です。食欲が無くても、スープなら飲みやすい上、疲労がたまった体にも優しく浸透します。
にんにくや、にらやねぎ、玉ねぎに含まれる硫化アリルはビタミンB1の吸収を促進するので、一緒に摂るとさらに効果的です。風邪のひきはじめに飲むと、風邪を早く治す効果もあります。
風邪をひいたときは、特に体力を消耗します。消耗した体力を回復するためには、スープの具材はこれらの食材の他、肉や牛乳や卵などの良質なたんぱく質全般と、緑黄色野菜と組み合わせたものにするのが効果的です。
スープは病気の予防にも効く
日頃から疲労がたまらないようにスタミナアップをする、あるいは病気を予防するにもスープは役立ちます。
スタミナ・体力をつけるためには、たんぱく質をたっぷり摂取することが大事です。タンパク質のアミノ酸バランスの良い、魚や肉、卵、牛乳を使ったり、スタミナ増強作用のあるアミノ酸の一種であるアスパラギン酸を含むアスパラガスや大豆などの豆類を使うと最適です。
また、サトイモや山芋には、たんぱく質の吸収を助ける働きがあるので、これらもスタミナアップに効果的です。
熱いスープは新陳代謝を高めるので、風邪の予防対策にもなります。具材にはビタミンCとビタミンAたっぷりの緑黄色野菜を使うと、風邪に対する抵抗力が高まり、さらに予防効果が高くなります。
夏バテ対策には、辛味や酸味のある冷たいスープがさっぱりして飲みやすいです。冷たいスープでも、唐辛子の辛味があれば新陳代謝を高めてくれますし、唐辛子にも酢にもがん予防の効果があると言われています。また、酢(特に黒酢)は肌荒れ対策にも効果的です。
ひと口飲むだけで、美味しくて、体中に元気がみなぎってくる、そんなスープを飲んで、健康な体を手に入れましょう。
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