ジュース断食、低糖質ダイエット、パレオダイエット、マスタークレンズ…減量したいと思っている方は誰しも、魔法のように簡単に痩せられる最新のダイエット方法に目を光らせていることでしょう。そんな方々に水をさすようですが、健康的なダイエットとは、一時の流行りすたりに左右される奇抜なものではなく、長い人生を通じて変わらない健康的な生活を約束してくれるものです。栄養士でwww.fiorellaeats.comの代表であるフィオレラ・ディカルロ氏が、長い目で見てダイエットで成果をあげるために、止めた方がよい6つの悪い習慣について以下のように指摘しています。
食べものの禁止
誰もが、愛してやまないジャンクフードや、食べ始めたらやめられないスナックがあるのではないでしょうか。しかしそれらを絶対にやめようと思えば思うほど、逆にそれらが魅力的にうつるものです。「ダイエットではどんな食べ物も禁止する必要はありません。その代わりに、必ずほどほどにするように注意してください」(ディカルロ氏)。自分の行動パターンは自分が良く分かっているはずです。例えば、もしクッキーの箱が戸棚に入っていたら全部食べてしまうという人は、小分けにされているクッキーを買ってください。また、食べるときにはよく考えながら食べてください。「風味、歯触り、香りなど味わいの全ての要素を感じ取るように、ゆっくり味わってください。そうすれば少しだけでも心から満足できます」
寝不足
寝ぼけまなこで会社の机に向かって、ぼーっとしながらパンをむしゃむしゃ食べていませんか?そんな人は明らかに睡眠状態が食習慣に悪影響を与えています。「睡眠不足は空腹状態の調子を狂わせる大きな元凶です」(ディカルロ氏)。幸いなことに、他のことと比べて寝不足をやめることはさほど辛くはなく、むしろ喜ばしいことでしょう。よく睡眠をとることは、ダイエットのみならず、生活の全てによいサイクルをもたらします。
短期集中ダイエット
来週の結婚式に向けて、りんごだけ食べてあと2キロ痩せようと思っている人がいるとします。きっと目標は簡単に達成できるでしょう。あるいは、周りの友達がジュースクレンズをやっているとします。自分も仲間に入らないと取り残された気になるでしょう。しかし自分はそれらをやらない勇気を持ってください。過酷なダイエットは体に良くありません。実際にさまざまな問題があります。「そういった極端なダイエットが効果がないことは研究で明らかになっています。代謝が低下するので、リバウンドする可能性が高いです」(ディカルロ氏)。空腹でめまいがするようなダイエットが長続きしないのは間違いありません。
暴飲
家飲みしていい気持ちになりながらスナックをバリバリ食べる、あるいはついピザを注文してしまうといような経験はないでしょうか?「アルコールを飲むと自制心が低下し、分別なく食べることに走りがちです。こうしたことを避けるためには、空きっ腹でアルコールを飲まない、ゆっくりしたペースで飲む、冷蔵庫にヘルシーなつまみを用意しておく、などの対策をしてください 」(ディカルロ氏)
食事を抜く
単純計算で、昼食を抜いて夕食を普通に食べれば、何百キロものカロリーを減らすことができるように見えます。ところが、人間の体はそう簡単には働いてくれません。「空腹ホルモンであるグレリンと、満腹ホルモンであるレプチンは、4時間ごとに栄養を供給された状態で最も効率的に働きます。十分に栄養が供給されていないと調子が狂って、過食を引き起こします」(ディカルロ氏)。食事は計画的にとるように、もし忙しくて食事をとる時間がなさそうな時は、早めにとるよう心がけてください。
低脂肪・無脂肪製品を食べない
90年台にブームがあった名残で、今でも低脂肪のチーズ、バター、クッキーなどを好んで購入している方もいるかもしれません。まず、脂肪は必ずしも悪者ではないということを覚えておいてください。「人間は満腹感や満足感を促進・持続させるために脂肪が必要です。食事から極端に脂肪を抜くと、ちょっと時間がたってから異常に食欲がわいたり、過食してしまうことがあります」(ディカルロ氏)。もともと脂肪の少ない食品ならともかく、通常食品の低脂肪バージョンというのが曲者です。そういったものからは、本来摂れるはずの栄養素を摂ることができない可能性があります。「例えば乳製品などの食品から脂肪を取り除くと、ビタミンA、ビタミンD、カルシウムなど脂溶性の重要な栄養素を摂ることができなくなります」