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【ひざの軟骨は増やせる!】ひざの痛みの原因と対処法とは?

中高年になると多くなるひざの痛み。その有効な対処法として挙げられているのが「歩くこと」です。もしかしたら「ひざに痛みがあるのに歩いて治すことができるのか?」と疑問に思う人がいるかもしれません。もちろん、むやみに歩いては悪化してしまいますが、無理のない範囲で歩くことは、ひざの痛みの有効な治療法として科学的に証明されています。ここでは、ひざの痛みが起こる原因、ひざの痛みをなくすための体の仕組み、痛みをとるための対処法についてご紹介します。

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ひざが痛む原因とは?


中高年の方に多いひざの痛みの原因は「変形性ひざ関節症」です。ひざは毎日朝から夜まで体重がかかっており、また一日に約1万回以上も屈伸を繰り返すなど、大きな負担がかかっています。そんなひざの関節は、軟骨によって骨の表面がなめらかになっており、ひざを動かした時の摩擦から守ってくれます。しかし、残念なことに、軟骨は加齢とともにすり減っていきます。そうなると、摩擦の度に炎症が起き、痛みや腫れ、水がたまるなどの症状が引き起こされてしまうのです。

ひざの痛みをなくす仕組みとは?

では、歳とともにひざの痛みは増すばかりかと言うと、決してそんなことはありません。ポイントは、ひざの軟骨を鍛えるということ。ひざの軟骨は放っておいてはすり減っていくばかりですが、実は歳をとっても増やすことが可能です。

ひざは「関節液」から栄養を受け取る


ひざの軟骨の大きな特徴は、血管がないということです。普通、体のさまざまな組織は、血管を通して酸素や栄養を届けています。では、血管がない軟骨はどうしているかと言うと、実は、ひざ関節の中にある「関節液」が軟骨にしみ込むときに酸素や栄養を受け取っています。興味深いことに、関節液は何もしないでじっとしていては軟骨にしみこみまず、力をかけて動かすことによってしみ込んでいきます。つまり、ひざにとって大切なことは、動かしたり力をかけることなのです。これはいくつかの科学的研究によって明らかになっています。

ひざは動かすと強くなる

ひざに限らず、軟骨で覆われている関節部分の骨は、体にかかる重みや力を担っています。そのため、重みや力がかかると骨の新陳代謝が活発になります。逆に、重みや力がかからなければ骨はどんどん弱くなって萎縮してしまいます。そのことを示す一つの例が宇宙飛行士です。無重力の宇宙空間では重みがかからないため、二週間という短期間でも、放っておくと骨はすっかり弱くなって骨粗鬆症になってしまうと言われています。そのため、彼らは宇宙での滞在中、一日2~3時間の筋力トレーニングを欠かさず行なっているのです。

ただし、いくら動かすと強くなるからと言って、ひざが痛いのに無理な運動をする必要はありません。動かし方としては基本的にごく軽い「歩く」ことだけで十分。むしろ無理をしては悪化してしまうので注意してください。以降で、痛みの程度別に具体的な対処法(=歩き方)をご紹介します。

対処法その1~痛みが軽度の人

症状

家の中や平地ではあまり痛みがなく歩くことができますが、歩き始めにひざがこわばります。また、しゃがんだり正座したりするときや、坂道や階段を上ったり下りたりするときに痛みを感じます。

対処法

平地を歩きます。坂道や山道、階段は避けましょう。歩幅や腕の振り、スピードなどは気にせず、どんな歩き方でも構いません。動きやすい服装で、ジョギングシューズやウォーキングシューズなど歩くための靴を履きます。週3回程度、一日おきに、一回20分歩きます。ひざの痛みに問題なければ、回数や時間を徐々に増やしてもよいですが、最低でも週一回は休みの日にして、時間は40分までにしましょう。

対処法その2~痛みが中程度の人

症状

ひざが少しO脚気味です。平地での歩き始めの数十歩はひざが痛みますが、その後10~15分間くらいは歩くことができます。それより長く歩くと痛んできます。また、坂道や階段の上り下りは困難で、しゃがんだり正座したりすることはできません。

対処法

家にある食卓などに両手をついて足踏みする方法がおすすめです。腰の高さより少し低い食卓に、少し前かがみになるように両手を置くと、ひざへの負担が軽くなり、痛みなく足踏みできるでしょう。1回100歩を1セットとし、朝と夜に各1セット行います。1日2セットから始めて徐々に増やし、最終的には1日6セットできるようになるとよいでしょう。痛みなくできるようになったら、片手だけ食卓に置くようにします。その後、特にひざの痛みに問題がなく一週間できたら、「軽度」の対処法のウォーキングに移行しましょう。

対処法その3~痛みが重度の人

症状

ひざがひどくO脚に変形しています。平地で歩くのも一歩一歩が痛むため、外出するのも困難です。

対処法

ひざへの負担がさらに少ない足踏み方法です。ひざより低い高さの椅子の座面に両手をついて前かがみになって足踏みします。体重の多くの部分が手にかかるため、ひざへの負担は軽く、痛みはあまりないでしょう。1回100歩を1セットとし、朝と夜に各1セット行います。1日6セットまで増やすのが目標ですが、無理のないように行ってください。痛みなく一週間続けることができたら、「中程度」の足踏み方法に移行しましょう。

まとめ

多くの医師は、ひざが痛くて歩けない患者さんに対して、「なるべく歩かないように」とか「安静にしていなさい」などと言います。しかし、それでは足腰がますます弱くなって、寝たきりの状態に近づいていってしまうのです。実際、何らかの病気で1~2ヶ月間寝込むと、全身の骨は萎縮して、すっかり弱くなってしまいます。繰り返しになりますが、ひざの痛みの有効な対処法は、痛みに応じた無理のない歩き方を少しずつ行うこと。それによって、ひざの痛みを軽くしたり、なくしたりすることができます。普通の「ウォーキング」ができるようになるのも夢ではありません。みなさん、明日の健康のために、勇気をもってその一歩を踏み出してみてください。

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参考文献:「歩いて治すひざの痛み」著者 黒澤 尚/発行所 株式会社 講談社
健康&ダイエットNAVI 管理人 :健康診断で脂肪肝を指摘されたことを機にダイエットを決意。さまざまな文献を読み健康的なダイエットを研究。糖質制限、有酸素運動(ボクシング)、筋トレ等の実践により、1年間で約17kg減、体脂肪11%減のダイエットに成功しました(管理人のダイエット体験談はこちら)。このサイトでは、ダイエットや健康に関するさまざまな有益な情報をご紹介しています。