花粉症や、ドライアイ、白内障など、さまざまな病気で使用される目薬。しかし、飲み薬に比べて、薬であるという意識が低い傾向があり、使用方法や注意点に関して無頓着な方が多いようです。ここでは、そんな目薬を使用する上で注意すべきポイントをご紹介します。あなたの使用方法は大丈夫?是非確認してみてください。
市販の目薬はあまりお勧めできない
市販の目薬は、有効期限がかなり長めのものが多いです。これは、防腐剤が多く含まれているためで、それが原因で逆にアレルギーを起こす方もいるようです。
また、充血改善のための即効性のある成分が含まれていることもあり、一時的によくはなりますが、使用し続けると、日常的に充血した目になってしまうこともあります。
やはり、きちんと眼科で診てもらい、自分の目にあった目薬をきちんと処方してもらうのがよいでしょう。
感染予防と汚染防止を心がける
目薬を差す前に手を洗ってますか?この簡単で重要なことをおろそかにしている人は意外に多いようです。汚れた手で目を触ったり、目薬の先を触ったりしてしまうと、雑菌が付着してしまいます。目薬を手にとる前には必ず手を洗うようにしてください。
また、「家族の目薬を使用している」という方がいますが、これも感染予防の点からも好ましい行為ではありません。目薬は絶対に他の方には貸さないようにしてください。
目薬を入れる量は1滴
目薬を入れる量についてですが、通常は1滴以上いれても溢れてしまいますので、きちんと入れられたのなら1滴だけで十分です。
一般的に、眼科で処方される目薬の量は1本5mlですので、1日3回両眼に使用するとすれば、だいたい1ヶ月2本くらい使用する計算になります。この値を目安に、ご自身が、目薬をきちんと、なおかつ経済的に使用できているか、確認してみるとよいでしょう。
副作用を最小限に、効果は最大限に
差した目薬は、涙点という目頭にある小さい穴から排出され、鼻や喉の方に送られます。目薬で重篤な副作用が起こったという事例はあまり多くありませんが、気になるようであれば、点眼した後に目頭部分を押さえると、全身への副作用を軽減することができます。
また、皮膚が弱いという方は、あふれ出た目薬を放置せずに拭き取っておきましょう。特に緑内障の目薬の一部には、色素沈着などの副作用を起こすものもありますので注意が必要です。できれば洗顔するのが望ましいですね。
中には、目薬自体が合わなくて、かゆみや痛み、腫れなどを訴える方もいます。そのような場合は、使用を中止して、すぐに眼科医に相談しましょう。目薬の種類の変更などの有効な処置をとってもらえます。
また、何種類かの目薬を使用されている場合には、続けて使用せずに、目薬を差す間隔を5分間くらい開けるようにしましょう。続けて点眼すると、最初にいれた目薬を押し出してしまう形になり、効果が半減してしまいます。
有効期限は1ヶ月
眼科で処方される目薬には、使用期限が記載されています。ただし、この使用期限は、開封前の状態でのもの。開封後の使用期限はだいたい1ヶ月です。
ただし、有効期限前であっても、濁りなどの変化がみられるものや、直射日光の当たる場所など指示された以外の場所に保管していたものなどは、使用を中止し、破棄したほうがよいでしょう。
子供のための目薬の差し方
子供に目薬を差そうとすると、恐怖心で泣いてしまうこともあります。そんなときは、無理やり差しても涙で目薬が流されてしまいますし、場合によっては暴れて目を傷つける恐れもあります。
どうしても点眼できない場合は、目のまわりをウエットティッシュなどできれいに拭いてから、目をつぶってもらい、目頭付近に目薬を落としましょう。まばたきをすると、目薬が眼の中に入っていきますので、怖がらせずに点眼することができます。
それでも無理な場合は、寝ている間に点眼してしまうのも一つの方法です。
ちょっと怖い?「眼軟膏」の使い方
「眼軟膏」とは、その名の通り「目の中に入れる軟膏」です。「こんなもの目に入れるの?」と、恐怖感を持たれる方も多いようですが、症状を楽にする効果は大きく、処方されたなら是非使用したほうがよい薬です。
入れる時は、下まぶたを軽く引っ張って、1cmくらいを下まぶたの裏側につけます。そのまま目を閉じて、軟膏が溶けて全体に広がるのを待ちます。
眼軟膏を入れると、薬のせいで一時的に目が見えにくくなることがあります。車の運転などには十分注意しましょう。
まとめ
以上、目薬の差し方、注意点などについて説明しました。目薬は飲み薬に比べて乱用されがちですが、きちんと使用することで、最大限の効果を発揮しますし、経済的にもお得になります。たかが目薬と思わずに、注意点をよく守って使用しましょう。