髪のトラブルに悩んでいる人は多いものです。髪は頭皮から生えているため、健康な髪を保つためには、髪の毛と頭皮の両方のケアが大切になってきます。ここでは、髪の健康を保つための、毎日のシャンプーやトリートメントのコツをご紹介します。
頭を洗うのは夜にする
一般的には、お風呂には夜入る人が多いと思いますが、中には、夜はお風呂に入らず寝てしまい、朝起きてから頭を洗う人もいます。あるいは、日頃は夜にお風呂に入る人でも、疲れて帰宅して「お風呂に入るのが面倒」とか「すぐに眠りたい」と思うときには、そういうこともたまにはあるかもしれません。
しかし、髪のためには、頭を洗うのは絶対に夜にするべきです。一つには、夜シャンプーをしないまま寝てしまうと、頭皮の毛穴に皮脂がたまり、夜中に成長するはずの髪の成長が阻まれてしまいます。
一方、朝にシャンプーをすること自体もよくありません。問題は、午前4時から午前8時までの間は人間の毛穴が緩んでいるということ。この時間帯に頭を洗うと、シャンプーの成分が毛穴に残りやすくなってしまいます。多くのシャンプーに含まれている「界面活性剤」は、髪や頭皮の汚れを落とすためには必要なものですが、毛穴に残ると老化を促進させてしまうのです。
また、朝の忙しい時間帯にシャンプーをすると、洗い方がついつい適当になって、頭皮の汚れがきちんと取れなかったり、すすぎが不十分になりがちです。さらには、濡れた髪を早く乾かそうとして、ドライヤーの熱風を過度に使うため、髪の毛にダメージを与えてしまうこともあるでしょう。朝のシャンプーに良いことはありません。
それでもどうしても「朝髪を洗わないといけない」というときは、起きてから30分くらいすると毛穴が少し締まりますので、それからにすることをオススメします。
正しい方法でシャンプーする
適切なシャンプーは抜け毛を防ぐために重要です。シャンプーの回数が少なくなると、頭皮にたまった老廃物が頭皮や髪の毛にダメージを与えるため、抜け毛が増えてしまいます。逆にシャンプーしすぎるのも、頭皮が乾きすぎて、余計に脂が出てきてしまうのでよくありません。
洗う頻度の目安はフケの状態です。湿り気のある大きなフケが出る人は皮脂の分泌量が多いため、毎日シャンプーした方が良いでしょう。一方、乾いた細かいフケが出る人は頭皮が乾燥しているので、シャンプーの間隔をあけてみてください。
また、シャンプーは頭皮と髪の毛に負担がかからないものを選ぶようにしましょう。目安は泡立ちがマイルドなことです。泡立ちが良いシャンプーはそれだけ界面活性力が強く、頭皮への刺激も強くなります。「ノンシリコン」や「ノンコーティング」と書かれているものであればだいたい間違いありません。
正しいシャンプーの方法とは?
- シャンプー剤は手の中に広げて、髪の毛の多い後頭部につけ、その泡を全体に広げるようにします
- 頭皮を洗うときは、指先で皮脂を押し出すように動かしていきます
正しい方法でトリートメントする
最近増えているのが、ヘアケアに気を使っているのにフケが多いという人です。原因はいくつか考えられますが、多いのはヘアトリートメントの問題です。ヘアトリートメント剤の主な成分である、オイル・PPT・保湿成分・カチオン活性剤などは、髪の毛に有効な働きをしますが、頭皮にはあまり有効ではありません。例えば、髪の毛をしなやかにして静電気を防ぐ効果のあるカチオン活性剤は、頭皮に多く残ってしまうと、炎症を起こすことがあります。
「ヘアトリートメント剤は、あまりすすぐと効果が落ちてしまう」と思われがちです。しかし、いったんつけたヘアトリートメント剤は、痛んでいる髪の毛にすぐに吸収されるため、十分にすすいでも問題ありません。むしろ、すすぎが不十分だと、ヘアトリートメント剤が頭皮に多く残って頭皮トラブルにつながるため、そのほうが問題です。心当たりのある方は、ヘアトリートメント剤の成分にこだわる前に、すすぎ方を見直しましょう。
トリートメントに関して他に注意するべきことは、シャンプーとトリートメントが一緒になっているタイプは避けるということです。このタイプは、トリートメントの成分だけでなくシャンプーの成分も頭皮に残りやすく、炎症の原因になりやすくなります。また、シャンプーの話に戻りますが、洗浄力の強すぎるシャンプーはそれだけヘアトリートメント剤の必要性も高まってしまいます。その意味でも、髪のためにはマイルドな洗浄力のシャンプーのほうが望ましいと言えるでしょう。
ヘアトリートメント剤の正しい使い方とは?
- ヘアトリートメント剤を髪の毛先の中心によく揉み込みます
- その際、頭皮にあまりつかないように注意し、すすぎは十分行います
- 洗い終わったら頭皮をすぐに乾かします。まず温風で30秒、次に冷風で乾かし、これを繰り返します
補足
髪の健康のためにはシャンプー前のブラッシングも効果的です。ホコリやフケなどの汚れがが落ちるまたは浮き出るので、洗浄効果がアップすると共に、髪の絡まりがとけるため、不要な抜け毛を予防できます。特に、フケが多い方や、絡まりやすい髪質の方は、是非実践してみてください。