X
    Categories: 健康食事

驚くべきゴマの健康効果~一粒にギュッと詰まったゴマの薬効

いつから?認められているゴマの健康効果

ゴマの健康効果は、東アジアやインド、中東などの地域でかなり古くから認められていました。例えば、ゴマの効用が載せられている世界最古の医学文献が、紀元前1552年にエジプトで発見されたり、医学の始祖として有名なギリシアのヒポクラテスも紀元前460年頃に優れたゴマの効用を述べていました。日本でも強い抗酸化力を持つ食品として注目され、1970年代には世界中にゴマの価値が知られるようになりました。

スポンサーリンク



髪や肌の艶を保つ!ゴマが老化を予防する理由とは?

ゴマは、脂質やタンパク質、ビタミンやミネラルなどを豊富に含む栄養価の高い食品ですが、近年は抗酸化物質が豊富であることが注目されています。その抗酸化物質が「ゴマグリナン」で、ゴマグリナンの中には「セサミン」や「セサミノール」などの成分が含まれます。

セサミンやセサミノールは老化抑制の効果が高く、例えば、脱毛や背中の湾曲、白内障や認知症などの症状が急速に進行するマウスの餌にゴマやゴマグリナンを混ぜたところ、混ぜなかったグループに比べ、明らかに老化や炎症の進行が抑えられたという実験結果が出ました。

また、ゴマグリナンにはビタミンEの効果を増強させる働きがあることも明らかになっています。ビタミンEはゴマグリナンと同様、抗酸化作用のある物質ですが、単体で摂取しても体内に入ると壊れやすく、吸収される量もそれほど多くはありません。ところが、ゴマグリナンと一緒に摂ることによって、ビタミンEは破壊されることなく、体内で吸収されるようになります。ゴマ自体にもビタミンEは含まれていますが、他のビタミンE豊富な食材と共に摂ることによって、さらに大きな効果を得ることができます。ビタミンEは、アーモンド、たらこやイクラなどの魚卵、アン肝などに多く含まれています。

三大疾患を予防する!ゴマがコレステロールを下げる理由とは?

現代人の多くはコレステロール過多。血中のコレステロールが増えすぎると、血管が硬くもろくなって血流が悪くなり、動脈硬化や心筋梗塞や脳卒中などを引き起こしてしまいます。しかし、幸いなことに、ゴマグリナンの一種であるセサミンにはコレステロールの上昇を抑えて、善玉コレステロールを増やす効果があります。

しかも、食物から摂取したコレステロールを吸収する小腸のリンパ管を調べたところ、コレステロールの吸収率がかなり低く、便と一緒に排泄するよう促していました。さらに、通常はコレステロールの吸収が小腸で妨げられると、肝臓で行うコレステロールの合成が促進されるのですが、これについても促進するどころか低下していました。セサミンは、さまざまな形で血中コレステロールの濃度を下げることに貢献してくれるのです。

高血圧を予防する!ゴマが血管をサラサラにする理由とは?

厚生労働省の調査によると、日本人の3人に1人は高血圧。高血圧は、自覚症状がないうちに、血管を傷つけて徐々に動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの病気を進行させてしまいます。そこでありがたいのがゴマ。ゴマグリナンのセサミンには、血圧を下げる効果があります。

例えば、ラットの餌に血圧を上昇させる食塩やステロイドホルモンを加え、それにセサミンも加えると、セサミンを加えなかった場合に比べて、明らかに血圧の上昇が抑えられました。さらに、高血圧の合併症である脳卒中の発症率も抑えることができます。血圧が高くて脳卒中を起こしやすいラットの餌にセサミンを加えた実験では、血圧に変化はありませんでしたが、脳卒中の発症率はずっと低かったのです。太りすぎの人や塩分を摂りすぎる人にはうれしい効果ですね。

アレルギー疾患を予防する!ゴマが痒みや発疹に効く理由とは?

アレルギー疾患に悩む人は年々増えています。ゴマグリナンはアレルギーの抑制にも役立ちます。血圧や免疫機能を調節するアラキドン酸は、体内で増えすぎるとアレルギーを引き起こしますが、このアラキドン酸の生成を阻害するのがゴマのセサミン。セサミンは痒みや発疹などを引き起こす免疫に関係しているヒスタミンに作用して、アレルギー性疾患やアトピー性皮膚炎などの症状緩和に役立ちます。さらには、ゴマに含まれているビタミンEの一種であるα-トコフェロールという物質もアレルギーを抑制するため、ダブルの効果があります。

二日酔いや悪酔いを予防する!ゴマが肝機能を高める理由とは?

セサミンには、肝臓の機能を高めたり、肝障害を改善したりする働きもあります。セサミンを与えられたラットは、与えられてないラットよりも血中アルコール濃度の上がり方が低く、しかも血液中から消失するアルコールの速度が速いことがわかりました。つまり、肝臓のアルコール分解機能を高めたのです。アルコールで顔が赤くなっても早く酔いが覚めたり、アルコールの弱い人でも、お酒を飲むと上がる心拍数の変動が軽減されることも分かっています。

さらに、一度に大量のアルコールを飲んだ時に肝臓に溜まってしまう毒性作用のあるアセトアルデヒドを軽減することも確認されています。二日酔いや悪酔いを防ぐために、ゴマ料理をおつまみにしたり、アルコールを飲む前にスプーン1杯の練りゴマをなどを食べると良いでしょう。
【関連記事】健康効果が凄い!ごまをたっぷり使った人気レシピ20選

セサミン サプリ楽天市場Amazon
参考文献:
「健康食・からだになぜいいの ゴマ」/監修 並木 満夫・福田 靖子/発行所 日本放送出版協会
「ごまは健康を守るクスリ 若返りと長寿を助ける驚異のパワー」/著者 小林 貞作/発行所 同文書院
健康&ダイエットNAVI 管理人 :健康診断で脂肪肝を指摘されたことを機にダイエットを決意。さまざまな文献を読み健康的なダイエットを研究。糖質制限、有酸素運動(ボクシング)、筋トレ等の実践により、1年間で約17kg減、体脂肪11%減のダイエットに成功しました(管理人のダイエット体験談はこちら)。このサイトでは、ダイエットや健康に関するさまざまな有益な情報をご紹介しています。