ダイエットは運動と食事のバランスが大切です。痩せるためには、食事によって体内に摂取したカロリーを、エネルギーとして消費することが必要ですが、そのエネルギー消費を効率良くするのが、ダイエットを成功させるコツです。ここでは、私たちが消費するエネルギーの種類と、そのエネルギーを効率よく燃焼するコツをご紹介します。
人間がエネルギーを消費する仕組みとは?
そもそも、普段私たちが摂り入れたカロリーは体内でどのように消費されているかご存知でしょうか。一般に、人間が消費するエネルギーには以下の3種類があります。
- 安静にしている時でも使うエネルギー
- 活動で使うエネルギー
- 食べた物を熱に変える時に使うエネルギー
安静にしている時に消費するエネルギー
実は、人間の代謝全体のうち「安静代謝」が60〜75%という最も大きい割合を占めています。「安静代謝」は「基礎代謝」とも呼ばれます。これは、何もせず、横になって安静にしている時や寝ている間に、体の体温調節や体温維持を行ったり、内臓の働きを保つために消費するエネルギーのことです。
活動で消費するエネルギー
代謝全体の15〜30%を占めているのが、「活動」によるエネルギー消費です。歩いたり走ったりして体を動かせば動かすほど、その消費量が多くなっていきます。年齢や職種、スポーツの種類や行う運動量、住んでいる地域や生活スタイルなどによって大きく差が出てきます。
食べた物を熱に変えるエネルギー
そして代謝全体の10%を占めているのが、「食べた物を熱に変える」ときに使うエネルギーです。この代謝には2つの種類があります。1つは、食事を噛んで味わった時に、脳の中枢にある視床下部が刺激されて、交感神経が働き全身に表れるものです。例えば熱いものや辛いものを食べた時に汗が出てくるのはこのことで、これは食後15分〜30分の間に起きます。もう1つは、食べた物を胃や腸が消化・吸収し、その後栄養を全身に送るもので、これは食後5〜6時間かかります。
高たんぱく&低脂肪を心がける
「高脂肪のものは太る」誰しもなんとなく分かっているとは思いますが、それはなぜか考えたことがあるでしょうか?実は、栄養素の中で脂肪は最も蓄積されやすいカロリーです。たんぱく質は摂り入れたうちの30%が熱に変わるのに対し、脂肪は約5%という少なさです。つまり脂肪が多い食事ほど熱に変わりにくいということ。ダイエットをするなら、たんぱく質の摂取を増やすと同時に、高脂肪の食事を控えることが大切です。
高脂肪の食事の中でも、アイスクリーム、ヨーグルトやケーキなど、ほとんど噛まなくても飲み込むことができるものは、脳への刺激や交感神経の活発化が妨害され、エネルギー消費が小さくなってしまいますので、特に避けた方がよいでしょう。
食後には軽い運動をする
また、高脂肪の食物と炭水化物を同時に摂取した場合、先に燃えるのは炭水化物、次に脂肪です。もし夕食や夜食の後、燃えない脂肪が残ったまま眠ってしまうと、体脂肪として蓄積されるため太ってしまいます。ダイエット中は、揚げ物や油を多く使った炒め物はなるべく避けるようにしましょう。
また、食事をした後はすぐ寝ずに、30分ほど安静にし、その後30分ほど軽く体を動かすことにより、体脂肪の蓄積を防ぐことができます。ヨガや軽い筋トレ、時間に余裕がある人はウォーキングなどをするとよいでしょう。
脂肪と砂糖の同時摂取を避ける
さらに、実験結果でも証明されていますが、肥満の大きな原因の一つとして脂肪と砂糖を同時に摂取することが挙げられます。単に「脂肪だけ」を摂取した場合、あるいは「砂糖だけ」を摂取した場合は、体脂肪量・体脂肪率の増加は意外と多くないのです。
例えば、高脂肪のハンバーガーと砂糖水のコーラは最悪の組み合わせ。またはケーキなどの菓子類にも脂肪と砂糖の両方が含まれているので、なるべく避けましょう。