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生活習慣病を予防するための運動のコツとは?

健康診断の「要注意」の判定にショックを受けていませんか?中性脂肪やコレステロール、血圧や血糖値が高い状態を放置すると、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病につながります。数値を改善するためには、食生活の改善と共に運動が必須。ここでは、生活習慣病と運動不足との関係や、生活習慣病を予防・治療するための運動のコツをご紹介します。

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生活習慣病の治療効果を高めるためには?

生活習慣病は、その名のとおり、毎日の食事運動などの生活習慣によって引き起こされやすい病気です。つまり、食事や運動に注意することによって、予防・治療することができます。薬物療法を始めなければならなくなる前に生活習慣を改善しましょう。

そこで気を付けなくてはいけないのが、食事と運動はセットで改善する必要があるということ。食事に気を付ける人は多いですが、実は食事だけでは治療効果はあまり高くありません。毎日ほんの少しずつでよいので、運動量を増やすことが大事です。

また、目的に合わせて運動量は異なることにも注意してください。例えば、生活習慣病を予防する目的で行う運動量と、治療する目的で行う運動量には違いがあります。

生活習慣病を「予防」する運動とは?

意外に思えるかもしれませんが、生活習慣病を「予防」するためには、特別にこだわった運動を始める必要はありません。日常生活の中で今までより身体活動量を増やすだけで十分です。実際、アメリカで行われた調査の報告によると、日常生活で活動量を増やした人とフィットネスクラブでプログラムに沿った運動を行った人では、心肺機能や血圧の変化の改善効果に大きな違いはなかったそうです。

肥満は生活習慣病の大きなリスクとなります。お金をかけたり特に苦しいものでなくてよいので、長続きする自分に合った運動を見つけてください。

生活習慣病を「治療」する運動とは?

一方、生活習慣病を「治療」するための運動は「運動療法」と呼ばれており、ある程度の運動量が必要です。基本的に、1回20~30分以上の運動を週に3~5回行います。すぐには効果は現れませんので、根気よく継続しましょう。

効果が表れる早さには個人差もあり、一概には言えませんが、効果が現れる順番には目安があります。最初は中性脂肪が減少します。次に血糖値が低下します。そして血圧が低下ます。その後、総コレステロールが減少したり、HDL(善玉)コレステロールが増加したりという結果につながるでしょう。尚、運動療法の効果が出たと判断されるのは、食事療法との併用で、検査数値が10~15%改善された場合です。

症状別の運動のコツとは?

高脂血症

中性脂肪コレステロールなど、血液中の脂質の量が多すぎると高脂血症になります。放っておくと、動脈硬化が進んで心臓病などを招く恐れがあります。

コレステロールには、「LDL(悪玉コレステロール)」と「HDL(善玉コレステロール)」の二種類があります。検査結果には症状の目安となるLDLとHDLの数値の範囲が記載されていますが、単に数値にこだわるのではなく、これら2つのコレステロールのバランスが重要です。例えば、LDL(悪玉)コレステロールの数値が少々高くても、HDL(善玉)コレステロールも高ければ問題はありません。逆に、LDL(悪玉)コレステロールが高く、HDL(善玉)コレステロールが低い場合は注意が必要です。

また、HDLコレステロールが善玉として働くのは数値が40~90の範囲です。100以上になると動脈硬化が進みます。高脂血症を改善するための運動は特別なものである必要はなく、日常生活の活動量を増やす程度で十分です。例えば、高脂血症がひとつの要因となっている心臓病は、一日に2.4km(30分程度)歩くだけでリスクが2分の一に減少するという報告があります。また、運動を行うことによる主な効果はHDL(善玉)コレステロールの増加ですが、運動と食事療法を併用することによってLDL(悪玉)コレステロールが大きく低下します。

糖尿病

血液中のブドウ糖が増え過ぎて、常に血糖値が高いと糖尿病になります。診断基準は空腹時の血糖値が126以上です。放っておくと、目や腎臓、末梢神経などの障害を招く恐れがあります。
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糖尿病には1型と2型があります。1型は免疫異常、2型は生活習慣が主な原因で、糖尿病の9割以上を占めるのが2型です。2型糖尿病と運動不足の関係は深く、報告によると、運動量が多い人ほど糖尿病のリスクは減少します。糖尿病を予防するためには、1週間に合計40分の運動が必要とされていますが、血糖値が高い方は、40分と言わず、普段から少しでも活動量を増やすよう心掛けましょう。例えば、速足で歩いたり、エレベーターではなく階段を使ったり、通勤時にひと駅分歩いたり、などちょっとしたことの積み重ねで活動量は大きく増やすことが可能です。

高血圧

血流の流れが悪く、心臓が大きな圧力で血液を流そうとしているのが高血圧です。放っておくと、血管が傷んだり心臓に負担がかかったりしてしまいます。また高血圧が長く続くと、動脈硬化が進んで心臓病や脳卒中などを招く恐れがあります。

血圧を低下させるためには必要なことは、血流を良くすること。そのためには、血管の柔軟性を保って心肺機能を上げることが必要です。具体的には、良く体を動かすこと、特に軽いランニングやウォーキングなどの有酸素運動が有効です。運動直後は血圧は一時的に上昇しなますが、適度な有酸素運動を継続していくうちに、平常時の血圧が下がってくるでしょう。

ただし、運動後5~10分くらい経っても血圧が高い状態が続く場合は、運動強度が高すぎる可能性があります。激しすぎる運動は、高血圧を改善するどころか逆効果になりますので、十分注意してください。不安がある方は医師に相談するのがよいでしょう。

参考文献:
ランキング別 体力アップ・レシピ」/著者 久保 明・黒田 恵美子/発行所 株式会社 法研
55歳からの筋力トレーニング」/著者 宮畑 豊/発行所 株式会社 池田書店
健康&ダイエットNAVI 管理人 :健康診断で脂肪肝を指摘されたことを機にダイエットを決意。さまざまな文献を読み健康的なダイエットを研究。糖質制限、有酸素運動(ボクシング)、筋トレ等の実践により、1年間で約17kg減、体脂肪11%減のダイエットに成功しました(管理人のダイエット体験談はこちら)。このサイトでは、ダイエットや健康に関するさまざまな有益な情報をご紹介しています。