最近ではすっかりお馴染みのバランスボール。もともとはヨーロッパの医療現場でリハビリに使われていましたが、体幹を鍛える効果に注目が集まり、今では世界のアスリートがトレーニングで活用するようになりました。ここでは、バランスボールを使ったエクササイズによって得られるさまざまな健康効果をご紹介します。
バランス感覚が良くなる
皆さんは立ったまま靴下を履くことができますか?バランス感覚が悪い・・・実はこれは体幹の筋肉が弱い証拠。体幹とは体の表面ではなく体の深層部の筋肉(インナーマッスル)のこと。もちろん靴下を履くときだけでなく、歩いているときでも静止しているときでも、人間は日常生活の至るところで体のバランスを保っています。バランスボールを使ったエクササイズでは体幹が鍛られますので、日常生活で少々押されてもびくともしないバランス感覚を得ることができるでしょう。
姿勢が美しくなる
「猫背」あるいは「姿勢が悪い」などと人から指摘されたことはありませんか?「姿勢の悪さ」は体幹の弱さの表れの一つ。特に女性には「猫背」が多いと言われています。バランスボールで体幹を鍛えることによって、長時間良い姿勢を保つことが可能になります。立ち振る舞いが美しくなり、人に良い印象を与えるでしょう。
基礎代謝量が上がる
加齢とともに基礎代謝量は下がります。特に、35~40歳は基礎代謝が大きく減少するターニングポイントと言われています。バランスボールのエクササイズは、体幹を中心に体のさまざまな筋肉を鍛えるため、基礎代謝量も上がります。以前よりも筋肉がついて、普段の生活でもカロリーをより多く消費することができるでしょう。
シェイプアップできる
バランスボールというと体幹トレーニングのイメージが強いかもしれませんが、バランスボールの弾力を使って弾むような動きをするとそれは立派な有酸素運動。体幹を鍛えるだけでもシェイプアップ効果はありますが、有酸素運動をすることによってシェイプアップ効果はさらに上がります。筋肉を鍛えると同時に脂肪を燃焼し、ボディラインを整えることができるでしょう。
怪我を防ぐ
悲しいかな年齢を重ねるにしたがって増えるのが怪我。日常生活や運動で転んだりつまづいたりすることが多くなるのは、とっさに反応する体の動きが悪くなるためです。バランスボールエクササイズでは体幹部の力がつくので、転びそうになったときなど、鍛えた腹筋が体を支え、怪我を防ぐことができるでしょう。
腰痛を改善する
腰痛は、腰部にある椎骨と椎骨間が詰まることによって起こります。例えば、椎骨が耐えられる以上の重さのものを持ったり運んだりしたときに起きます。そこで、座って弾むバランスボールエクササイズをすると、重力と反対の方向に力が働くため骨と骨の間隔が広がり、腰痛を緩和することができます。また、腹筋の弱さによっても腰痛は起こりやすいので、体幹を鍛えるという点でもバランスボールは腰痛改善に効果的です。
肩こりを解消する
デスクワークなどいつも同じ姿勢で仕事をする人に多いのが肩こり。首から肩にかけて走る筋肉の血流が悪くなって、疲労物質が停滞してしまうのがその原因です。バランスボールエクササイズの中には、肩周辺の筋肉を大きく動かすものもあり、血流が良くなって疲労物質も排泄しやすくなります。
冷え性を改善する
女性に多い冷え性。最近は、寒い季節だけでなく一年中手足が冷たいという人も増えています。バランスボールエクササイズでは、体を動かして全身に刺激を与えます。エクササイズ中に体が温まるのはもちろんですが、継続するうちに日常生活でも体が温まりやすくなることを実感できるでしょう。靴下の二枚履きやいつも持ち歩いていたホッカイロも必要なくなるはずです。
生理痛を改善する
お腹が張る、痛重く感じるなど周期的な不快感が伴う生理痛。生理痛の大きな原因は、血流の滞りによる鬱血ですので、骨盤周りの血流を活発にすることによって改善されます。バランスボールエクササイズは、骨盤を前後左右に動かして、骨盤内の周りの筋肉を動かすので、生理痛の痛みの改善には最適。また、子宮や卵巣なども暖められるため、婦人科系の機能全般が改善されます。
精神的な強さを維持できる
バランスボールで鍛えることができる体幹部は身体の中心を支える筋肉です。身体の軸がまっすぐブレにくくなると、不思議なもので心も安定してきます。これには根拠があって、体幹を鍛えることによって、感覚や運動を制御する神経「体性神経」が鍛えられ、「自律神経」の負担が軽くなるのです。バランスボールで体幹を鍛えて、心身共にブレにくい強さを身につけましょう。